【妖之怪・其の教諭】少々と我慢出来ずに悪童を成敗す:弐
「菓子屑先生・・・菓子屑先生・・・?・・・菓子屑候教諭殿!」
背の高い菓子屑でも椅子に座ればそれなりに頭の位置は低くなる。
それでも他の人よりは高い位置に耳があれば問いかける方も気を使う。
「菓子屑先生・・・今日の私のおパンツは濃いめのピンクに熊さん柄ですよ」
本気とも冗談とも取れる。半分は本当でもどうせ聞いて無いだろうと思い切る。
「おっ。すまん。小鳥遊心咲女史・・・。
ちょっと事務仕事に頭を悩ませておってな。すまん。すまん」
比較的暇な放課後の時間に机の上で何かの商品目録を覗き込んでいた
菓子屑は耳元で声を掛けられ横に首を振って答える。
「もう三回目ですよ。一体何をそんなに夢中に成っているんですか?」
一際背の高い菓子屑であるが、学園内の女学生としては比較的背の高い
小鳥遊心は腰に後手を回し前かがみになって菓子屑の机の上を覗き込む。
「確かに個人的な事柄であるだが・・・
其れがしの歳にも成ると何せ今の風情に付いて行くのも大変であってだな。
ましてや好みも在るとなれば之が中々と難しいのである」
女学徒の問に素直に答える物の余り覗かれたくないかと言うように
薄めの商品目録をパタンと綴じつつ女学徒小鳥遊の方を観る。
「何を観ていたか知りませんが・・・呼んでいるのですから御答えに成ってくださいな」
商品目録のページに何が描かれていたかは良くと知れずも小鳥遊は折った腰を
もどし背を伸ばし菓子屑を諫める。
学園内でも特にと異様な風体と言動で変人として名の高い菓子屑に
声を掛けるとなれば中々難しい。
特別な用事があってしかたなくか、好奇心旺盛で怖い者知らずと成るだろう。
小鳥遊心咲にとっても流石に最初は話掛ける所か顔を見るのも怖くも恐れてもいた。
然し所属する同好会の専属顧問が菓子屑候教諭となれば臆してばかりもいられない。
詳しくと言えば思い立って数人の学友と同好会を設立するものの
担当してくれる教諭が中々にと見つからなかった。
学園内では部活動が盛んであり正式な部活学部の数も多く。
顧問として受け持つ教諭の数が間に合わないと言うのもあった。
何人もの教諭に頭を下げたものの小鳥遊の同好会を受け持ってくれる教諭が
いないとなれば、例え学園内随一の変人と言われる菓子屑に顧問となって
貰うしかなかったのがその理由である。
小鳥遊心咲が思い立ち到底今の学園にはおよそ似合わない
[能]とその面の研究活動を旨とした能学面研究街を立ち上げ
職員室を駆け回りやっと顧問を受けてくれてたのが菓子屑である。
尤も顧問を引き受けたといっても教師として職務と
何やら個人的に雑務と雑用に色々と忙しいと言い訳し
本当に時々にだけ能学面研究会の面倒をみると言うだけでもある。
「菓子屑教諭殿・・・?
私なら黒より、絶対ピンクの方が良いです。
何処の女学生に使わせるならピンクにきまってますよ?
先生いやらしい。誰につかわせるんですか?
職務中にバイブレーターのカタログ見てるなんて本当に」
慌てて閉じた大人の玩具のカタログを目ざとく覗きして心咲が声を上げる
置字
