【女装幼女】その軍曹厄災来たりて幼女と候

「はいっ。すってぇ~~~。はいてぇ~~~。
うんうん。妊娠八ヶ月ですね。うんうん。母子とも健康で何よりですね・・・
え?自分は漢児で有る?何言ってるんですか?このお腹は絶対孕んでるでしょ?
え?食道楽があたって腹がでているだけだと?えっと・・・秤徹軍曹ですね。
嘘。おっしゃいこれは確実に孕んでるお腹です。双子ですね。云々。もしかしたら三つ子かも。
お薬出しておきますねぇ~~~。歯痛・頭痛の痛み止めと陣痛促進剤ですねぇ~~~」
女医に期待することと言えば白衣の天使で勿論に妙に色気のある巨乳美人である。
否然し。秤徹軍曹と言う兵士の体を聴診器をあて弄る女医は色気どころか
瓶底眼鏡の痩せた女性である。勿論貧乳でもある。
食欲旺盛の賜である自慢の突き出た腹を妊婦宜しく扱われるのは少々怪訝な気分に陥るが
女医の下知一つで看護婦が横から突き出した弐粒の薬を渋々口の中に放り込むと
小さなカップの水で腹の足しには何もならない苦い薬を腹に落とし込む。
「あっ。忘れてたわ。ワクチンよね。何せ空軍の兵士ですものね。
戦さ場は亜細欄でしったけ?看護婦さん。撃っといて。ぶっといの。
浣腸用の太いのでは無くていいのよ?幾らお腹がでてるからって・・・貴方の趣味はいいのよ?」
そそくさと極太の注射器を抱える看護婦を女医が嗜める。
プスッと小さな痛みが奔って数秒。
確かに自分は倭之御國帝国空軍将兵・秤徹軍曹であり数日後には戦さ場に向かうはずである。
然しそう思った瞬間に周りがぼやけて意識が溶けた。
「電圧・・・許容値の範囲で収まっています」
「精神安定剤投与開始します・・・」
「肉体増強剤投与・及び刺激過電流通電開始・・・」
倭之御國帝国空軍その黙するべき研究所で怪しげな実験が正に行われている。
帝国空軍その理念理想に志正しく身体を捧げる志願兵。
研究室若しくは実験室の中央には人が収まるほどの円形の筒がどすんと置かれ
人工筒には沢山の管が繋がれてもいるし排気口からは白い煙が吐き出される。
筒の天井からつながる導線は実験室の先奥の発電室に繋がり明らかに過電流で
あろうと言う電気が流れ込む。
分厚い硝子仕切りの向こう側では実験に志願した兵士が収まる人工筒。
遠巻きで身の危険を感じながらも遠巻きに人工筒の周りで保護服を着込んだ科学者と
作業員等が恐恐とでもそそくさと手を動かし作業を続ける。
勿論に帝国空軍の維新を掛けた超兵士製造計画の顛末を確信しに来た上級将校は
硝子のこっちがわで葡萄酒グラスを片手に高見の見物をも決め込んでいる。
倭之御國帝国空軍・超兵士製造計画。
実際の所にその計画がどれほどの物であるか本当に理解して居る者は少ないだろう。
超人製造薬。其れ自体全くもって軍前の産物でもある。
本来は全く別な効果を狙って実験を重ねる内に人の肉体を強化出来ると言う効果が
発見されたっだけである。しかも動物実験は尽く失敗し散々たる結果しか成していない。
それでも空軍上層部がその実験を許可したのは訳がある。
同胞帝国陸軍及び海軍の成績つまりは戦果に置いて空軍は遥かに劣っている。
他の二つの軍はそれぞれに世界経済と技術の発展と比例して力を押し広げてきたが
帝国空軍は今ひとつ彼等に劣るのだ。
この惑星の空を覇するべき空軍ではあるがいまいち何かが足りないのだ。
圧倒的な戦力を持つ陸軍から要請があれば補助的な空爆を行うこともあるが
彼等陸軍が持つ巨大な列車砲の前ではあっても無くても構わない位で有る。
海軍も然り。空軍の力を必要とする事もなく自分達でほとんどの作戦を実行出来てしまう。
かと言って空軍ともなれば空を制するための兵器の種類が未だ足りない。
陸・海軍に常に持っていかれる予算のあまり物の枠では新型兵器の開発はどうしても遅れる。
故に出来るだけ少ない予算であろうがなりふりかまわずその枠の中で何か秀でる物を
生み出さねばならない。その一つが超兵士製造計画である。
尤も・・・・
「電圧低下・・・推定許容範囲を下回ります」
「肉体増強剤・・・残り僅かですっ」
「このままでは実験は失敗です・・・」
仕切り硝子の向こうから顔をゴーグルで覆った科学者が喚く
「失敗だど?許されんぞ。そんな事。どれだけ予算を掛けたと思ってるだっ」
「無理です。このままは電圧が堕ちていくばかりです」
「薬剤が・・・・薬剤が・・・」
傍から見ればそれは確実に失敗である。
予め得体の良く知れぬ方程式から導かれた数式と得体の知れぬ薬剤。
無造作にも明らかに大きく負担の掛かる電流。
人工筒の周りには火花が華と咲き茨の如くに弾け飛ぶ。
最早。手につけられない暴走状態であることは目に見えるそれはまるで
もっと喰い物をよこせとばかりに吠えて暴れる鬼のようでもある。
「あれは・・・?喰っているのか?喰らっても喰らっても足りぬと戦慄く餓鬼ではないか?」
「何を戯けた事。如月少佐。止めろ。仕方ない。実験を中止したまえ」
如月氷月少佐。
嫌々でもその超兵士製造計画を預かる身となればこそ下知を下せばすべてが終わる。
然し氷月少佐の瞳には実験室のに鎮座する人工筒がまるで電気と薬剤を貪る餓鬼にしか見えず
其れは未だに足りぬ足りぬとばかりに口から涎を垂らし呪詛を漏らす我儘な餓鬼の声が脳裏を蝕む
「壊れても構わん。電圧を上げろ。極限を超えても絞り出せっ
薬剤は予備の物をぶち込め。ありったけ喰らわせてやれっ」
氷月少佐自身自分の口から出た言葉は以外な物であった」
「何をほざいているんだ。このジャジャ馬少佐め。このままで爆発するぞ」
防爆硝子の此方側に居るはずなのに目の前の光景に圧倒され知り気味しながらも罵声が飛んでくる
「どうせ失敗するなら派手に失敗すいる方がいい。
喰らい足りぬと言うなら喰らわせてやれば良い。どっちにころんでも一蓮托生だっ」
自分に向けられる罵声など気にはならなかった。どうせ失敗するなら最後まで観たい」
氷月少佐はもとよりその端正な顔立ちもよければ好奇心も旺盛である。
軍に置いて下知といえば上官の命令に然り。それは絶対でもある。
氷月少佐の下知が下れば命令其の物であり下々の兵は従うしかない。
興が乗ったのかそれも単純に起こり得る爆発に巻き込まれてみたいのか
よくわからないが下々の兵共はあたふたと動き出す。
置字
