半分は雄.Ⅳの壱は乙女の戀い宿し蛮から気取って賽子降れば出るのは鬼と也候:壱

煮えたぎる焔岩に杓で参杯熱湯をかけて注いで額汗拭う其の國・・・。
世界に五つとも七つとも言われる大陸の貿商いと旅路の中間をになう港町の玄関橋。
木造りと大橋の向こう背に望むなら、追さっきに錨を沈めたばかりの東方彼方からの武装戦が大砲を突き出す。
此方に渡れば髭を生やした税関管理人が列になら人々を憮然と吟味して行く。
「はぃっ。次の方・・・・うぬ?」
特に特別に熱いこの土地であるのに良く事情も解らぬのかご丁寧に厚着しはぁはぁと鼻息荒くも審査が済んだ御婦人。
その後ろに有るはずの次の客。
だが其処には見えるはずの姿はなかった。
「んんっ。次の方・・・次っ」多少声を荒げたのはしょうが無い。午前中だけでも次に三隻の客船が到着するのだ。
税関窓口と次の順番を待つ客の間には一定の間隔が有り其の足元には黄色い線が引いてある。
「お嬢さん。貴方・・・次ですよ」黄色い線の向こうに若い女性を手間に期するが彼女は遠慮がちに首を振った。
何だ、随分奥ゆかしいな。さすが、礼儀正しい東方の國人であるなと思えば・・・。
審査卓台の縁からぬぅっと小さい手がみえるとふるふると小刻みに震えてパタリと渡国証明書の書類が置かれる。
「んんっとっ」妙に可愛い幼子の甘声が聞こえたかと思うと一歩と弐歩と少年が後ろに下がる。
未だ幼さが残る少年の背丈では証明書を審査卓台に乗せるのは一苦労なのだろう。
黄色い線の向こうで心配そうにハラハラと観ていた女性の瞳には精一杯に手を伸ばし背伸びをして頑張ろうとする
少年の姿が焼き付いているに違いない。何とも可愛げのある仕草で有る。
「宜しくお願いしますですっ」
初めての一人旅とでも言うのだろうか?キラキラと目を輝かせるも小さな体をペコリと下げて来る仕草は意地らしい。
背の高さを示せば目算で4尺 6寸 2分 というところだろう。黒艶眩しい髪は短くも借り揃えて入るが清潔感著しい。
パチパチとやたらと瞬き落ち着きのない瞳はキョロキョロと当たりを見渡しているが其れは好奇心の塊と示す。
鼻は筋が通ってもやっぱり小さいし口角が少し上がった唇は可愛いのは当たり前、にっこり微笑笑みすれば
ぽっこりと笑窪が出来るなんて卑怯であると言うほどに可愛さを引き出す。
覗いた渡国証明書にははっきりとは明記がないものの容姿その物は将来の行く末は美男子と決まっているだろう。
実は良く吟味して観なかればわかりにくい耳の形は細く長い。ともすれば戦妖精族に属するのであろうが
もっとよく見れば同年代の戦妖精族等とは少々違い其処までは長く伸びもせずその先端もそれほど尖ってはいない。
「ふむ・・・。種族は戦妖精族。其れも東方、倭之瓦山御國出身となれば珍しい。
名前こそは鳳凰陰元就姫童・・・?家系由来の名前なのだろうか?どう呼べば良いのだ?
えっ?俗称は姫とか?姫ちゃん?堅苦しいのは嫌いだと?親から貰った名前であろうに。
ふむふむ。身長はおよそ4尺 6寸 2分。ほぼ平均だな。驚異と体重はひ・み・つ?
好きな食べ物は蛇の口焼きを筆頭にお肉全般。果物はまぁまぁ好むが野菜は嫌い。大嫌いっと。
聞いておらんわっ。正式な公文書の余白に色々落書きするのは辞め給え。個人情報自分で晒して何やってるのだ!
えっとっ最近精通を済ませて御赤飯炊いて貰ったのが嬉しくもあり恥ずかしくも・・・。
最初の相手は巨乳の姉君であったと?聞いておらんわっ。最初のお相手が姉君とは歪んでおるぞ!ある種羨ましいが
巨乳好みは当たり前であるが貧乳、ぽっちゃりお腹もゆるせちゃうぞって許容範囲広いな!
お姉さんも御歳を召した未亡人でも愛があれば垣根なんて・・・って。見境がないなっ。貴様。未だ子供であろうがっ
と・・・兎も角だっ。えっ?何、読み飛ばしてる?えっと、お兄さんより髭の叔父さんに抱っこされるの方が好き?
聞いておらんわっ。この餓鬼めが・・・。何の陰がで儂が小僧を抱っこしないとならんのだ・・・次っ!次の方」
激情激しく顔を真っ赤に染め税関管理人の髭の叔父さんはやたら落書きされた渡国申請書にドスンと判子を叩きつけた

煮えたぎる焔岩に杓で参杯熱湯をかけて注いで額汗拭う其の國は熱い。
名は土地柄を示すと言うがその言葉通りである。
故に税関の窓口で申請を済ますと係官が涼石と言う物を渡す。この地で取れる鉱石であるが極端な程の冷気を
含んで纏う特殊な石であり、その大きさに比例して一定の範囲に冷気を拭き出す物である。
大体、手のひらの真ん中で握りしめる事が出来るくらいの涼石であえば自分一人の頭の先らつま先までの高さを
其の幅は人二人分くらいの範囲を冷気で包んでくれる。およそ一日くらいは石の一つで持つだろう。
逆に言えば街なかであっても鈴石がなければ即、茹だり茹で上がるに決まってる。
この土地には茹だり死と言う言葉が瓦版の死亡記事欄に頻繁に見つける事が出来る。

鳳凰陰元就姫童と名を関する少年は午後の港市に竜巻の如くに騒ぎを起こす。
漆黒の下地布に紅い線模様が幾筋も奔り跳ねる水波の如く薄黄色の波が舞い。穿って刻む丸は水色と紫色。
この國の輩では読めぬであろう。純白流れる筆文字で女装家見習いの文字が踊る一種独特の民族衣装の胸袋に
髭の税関員から配れた鈴石を確りとしまいこんで肩からかけた旅鞄を揺らして突進するのは一つめの屋台である。
「大将っ!大将さんっ。串焼き頂戴!串焼き!お代はこれで変えるだけっ」
程よく焼けて焦げる肉の匂いに耐えきれず口の中に涎唾を貯めて少年が大声でせがむ。
「小童。うちの口焼きは駝鳥馬子供の腿肉だぞ?食用に育てた奴だから運搬用よりはるかに小さいが
それでも大人が参人がかりでやっと食べるんだぞ。正に一家の夕飯に並ぶくらいの奴だぞ?」
「うんうん。大丈夫っ。僕のお腹は大穴が空いてるって言われるから。お代はこれでっ」
咎められて心配になったのだろう。小さな手を小銭袋を突っ込んでからパラパラと小銭を追加しる。
「大穴が空いてるって言うならそうなんだろうな。先ずは一本くってみな。お代はそれからだ」
駝鳥馬とはこの國でならではの騎乗生物だ。他国の馬よりは小さいが暑さにとても強く疾い。
一人乗り用の運搬動物であり空を飛べない鶏を家畜したものである。この屋台の名物は其れ専用に有る一定の
大きさまで飼育して販売しているが、幾ら子供の段階で調理すると言っても量は多い。
食べきれず残しされてしまえば破棄するしかないから屋台主は必ず客に警告する。
「頂きま~~~すっ」ずっしりと思い駝鳥馬の腿肉の串焼きの鉄櫛の両端を確りと握り
可愛い口を出来るだけ大きく開けるとかぷりと腿肉の串焼きにかぶりつく。
「はぐっはぐっ。うまうま。美味しいの。香ばしくもほどよくもパリパリの皮。噛みついた途端に柔らかくも
お肉から滲みでる肉汁。お肉の噛みごたえも最高なの。焼き上げのタイミングが最高なの!
もぐもぐ。ごっくん。もぐもぐ。ごっくん・・・・お代わりなの。お代わり頂戴なの」
なっなるほど。其の少年の胃袋には穴が開いているらしい。結構に大きはずの駝鳥取りの腿焼きは
可愛くも意地らしい顔で開けた口のに引き千切られ噛みつかれてみるみつと言う間に溶けて消えてしまった。
「こっ。小童。中々の食いっぷりだな。それなら二本めも行けるか?」
「うんうん。だうじょうぶっ。もっと頂戴。お腹が好きすぎて全然足りないのっ」
屋台主が太い腕を突き出し握った駝鳥馬の腿肉の串焼きを受け取るとぱっと顔を輝かせて少年はかぶり付く。
「なんとまぁ~~~。小柄な癖に随分な食べっぷりだな。料理人身寄りに尽きるが・・・・うん?」
その胃袋に穴が開いてると自分で良い捨てた少年はこの時二本めの串焼きを頬張っている。
当然商売だから何気なくも屋台主は少年が卓の上に転がした硬化を拾い上げようと手を伸ばす。
それはこの辺ではあまり観ない硬化である。この土地の銅貨とも違いその大きさは一回り小さいだろう。
丁度真ん中に四角く空洞が穿ってあり持ち運ぶ時には其の紐を通して纏めて持ち歩く。
硬化の面飾りには屋台主には読めずとも流れ文字で御國名と國頭の名前が刻んでもある。
「わぁ。小童っ。この硬貨って倭之瓦山御國の御國硬貨じゃないのか?」少年の顔を覗くと
「云々。換金所に行く前にお腹すいちゃって。それで食べられる分だけ腿の串焼きくださいなっ」
濃くも甘い鶏タレをべったいと口の周りに付けたまま少年が当たり前の様に言ってくる。
「おぉ。いいけどよ。換金率はいくらだよ。今、監禁表観るからよ。取り敢えず三羽でだな」
「わ~~い。有難う。かっこいい叔父さん」歳の割に大人の弱みを握っても入るのだろうか。世辞も旨い。
「御前さん・・・。この故銭で腿肉代払うって本気か?釣りも出せるぞ?
え?もう払っちゃったから腿肉寄越せ?ちょっと待て。待ってくれ?
この一枚で向こう壱年分の売上になるぞ?其れが参枚ってどうすれば良いんだよ。小童っ」
調子が乗ってきたと言うのだろうか。それともよっぽど腹が減っていると言うのだろか?
以前よりも疾いペースで参羽目を腹に収めるとにゅっと手を伸ばして次を強請る。
「待てっまってくれ。そんなに疾いペースで食べられてたら焼きが追いつかん。ちょっと待て。
其れよりどうしろて言うんだ?返すから釣り返すから。このへんで帰ってくれよ。
えっ駄目だって?僕の手を離れたお金はもう、僕のものじゃない?それは受け取ったけど。お釣り・・・
駄目なの?お釣りとかいらないの?腿肉焼き寄越せ?どんだけ喰うんだよ。胃袋怪人めっ・・・熱っ!」
垂々と文句を垂れてる合間に又、一羽と腿肉焼きを食べ終わりぴょんぴょん跳ねながら両手を突き出しで次を強請る。



白い貴婦人と呼称される淑女・・・。

アルフィナ・ポワレ・ルヌ・・・。
有りていに言えば公式に夫を持つ身でも有りながら東の彼方の果ての御国からきた少年を愛人に持つ。
初めて出会った時は何事かと思ったものであるが、未だ幼い少年の可愛さといじらしさに魅了され
怡々ついついと腕を広げれば屈託のない満面の微笑で胸の中に飛び込んで来る。
全く疑う事を知らない純粋無垢な癖に。
子供だからと気が緩んでしまえばいつの間にか小さな手が四肢を弄ってる。
油断したとばかりにその手を叩いて見ても、時遅しと弄られる手は払えずに刻まれ与えられる快楽に
おぼれてしまう。気がつけば夫に尽くす立場であるのに限らずに若過ぎる燕を囲う売妻ばいたに成り落ちる。

若すぎる燕を囲って囲われ早に半年であろう頃だろうか?
この國に来たばかりは覆わぬ災害級に騒がいも山の如くと積み上げた物の最近は少しは落ち着いたらしい
それなりに投資もしてるし世話もあれこれ焼いているから態々顔を出して良くかまってくれもする。
その日も仲間と通う洞窟漁りの返りに顔を出し一頻り抱きついて自分の物だと匂印付けて帰った。
「全くっ。私の愛人様っては身勝手なんだから。
乙女心をよく知ってるわね。嬲って火照らせ上り詰める途中で態と放置するなんて。
切なくもいじらしい・・・・うっ」
若すぎる燕に四肢を嬲られつも途中で辞められ切なくも火照る四肢を収めようと何気に呑んだ
夜酒の一杯。喉を焦がして焼く苦さが好きなのに突然に咽て胃液が戻る。
「御館様?大丈夫ですか・・・?」使える主人の異変は絶対に逃さないメイドが水杯を抱えて持ってくる
「だっ、大丈夫よ。其れ頂戴な」琥珀色の液体の入った杯を突き出し変わりに水を受け取り飲み干す。
「御館様。ご懐妊御めでとう御座います」祝福と自体を把握したとばかりに宣言する。
「妊娠・・・。私妊娠したとでも言うの?・・・・こっこの事は内密に・・・・」
さぁ~~と血の気が引いて顔が蒼白に変わるのがわかる。
アルフィナ自身の種族は妖精族である。主たる種類は戦妖精族であるから彼らの親戚の種とでも言える。
したがって他の種の者より長命然りであるがその代わりに繁殖率が極端に低い。
繁殖率が低く子を授かる事が難しいとなれば数を撃つ必要が生じるから我が種族の夜伽は盛んでも有る。
とは言え未婚であればこそ自由な精春を謳歌しても咎められる事はまったくない物の。
伴侶を獲れば話が違う。夫と妻の契を結べば縁切りの儀式を行うまでは互いを相手一人と決める。
それを違えるのは不徳であり家柄と威厳を正義と定める種族の間で不倫は最大の嫌事でもある。
幸いな事に自分の夫とは実際的に距離がある。
勤務地が遠方で有るために顔を直ぐすぐに顔を合わせる事はない。
それでも今から数えて数ヶ月の後にぷっくり腹が膨らみ大きくなる頃には顔を合わせる事になる。
自分達の妊娠は他の種族のそれと比べても随分違う。子を宿し腹の中で最初に温めるのは卵だ。
大体弐年の間自分の腹の中で殻中に子を宿し、その後卵として産み落とす。
生まれた卵を今度は自分の肌で温めて赤子と成す。基本的には産卵となるのだろうが
これを人種の身で成す種族は多くはないだろう。
それは兎も角に子を宿すのは番相手が居なければ無理である。絶対に。
然し、伴侶としての夫をは此処四十年肌をも重ねていない。倦怠期である。
それなのにぽっと出会ったばかりの若過ぎる燕の子供を宿したとなれば大事過ぎる。
年端の行かない相手と言えばどれだけなのかと若燕の歳を数えてみると我等妖精族は
定命著しい人種人類に比べるとそのⅣ倍は平気で生きるので年月を数えて合わせれば
生まれ落ちて36だと言ってたた気がするからおよそ人の歳で9歳ももしくは10歳だろう。
当人も未だまだ子供と言う年頃なのに。雌を孕ませるとは何事であるかっと怒鳴っても
こればっかりは授かり物である。運を恨んでも子の父親を恨むの出来ないだろう。
そればかりがあの歳で父と成らせた自分の籤運の強さを恨むのが正しい。
「兎に角。隠し通さねばならないわ。今バレるわけには行かないの。
馬車を用意なさい。湯治にいきます。」
「はい。仰せのままに御館様」粛々と凛々とて従者は頭を下げる。

「うぐ・・・。このってば・・・元気なのは嬉しいが・・・つわりと食欲が・・・うえっぷ」
それと知った日唐突にも急ぎ湯治場の里に馬車を奔らせたのは正解だった。
タイミングが良く事が運んだのは幸いでもあった。
この卵の父となる若い燕は其の次の日から暫く洞窟に潜ると言うのも都合がよ良かった。
妖精族特有の種族病が悪化したとだけ短く手紙を記して送っただけで済ます。
幾つかある湯治場の場所も伏せたし、添える文も出来るだけ遅く届くようにする。
心配してくれるのは嬉しいが事情が事情で有るからこそ心辛い物があるが出来れば悪い方向へ
すすでくれるのが一倍良いかとも願う。別離である。
元々、若過ぎる燕とは種族違いである。彼が戦妖精族と他の種族との半種であるし
自分は妖精族の血を引くみ、所詮は種族違いの身分違いと無理に決めつけ互いの
種族の壁あれば、いづれば別れる運命であるとそんな話もした事もあったはずだし
公式に夫が持つ身で有るし、政界社交界でも女爵の爵位を持っているならば
恋人愛人はいろどりみどりと選び放題とっかえ引返ぇえ、所詮は子供と成ればこそ
所詮は一時の気の迷い、つまりは飽きて捨てたと勘違いしてくれれば上手く事が運ぶだろう。

涼やかな風邪が常にも肌を撫でる柱作りの湯治場屋敷。
もとより女爵の地位を持つからこそ豪勢豪華なテラスの庭席。
卵を宿す前は好物であり良く口に運んだ両面顔猿の干し首甘菓子をポスポスと
刺し串でつまらなそうに指して持て余してると稲妻闊歩にメイドが疾走ってくる。
一瞬も若過ぎる燕の文でも届いたのかと仄かに期待するが其れもなかった。
「御屋敷様。ギルギルンメッシュ様がいらっしゃいますっ」冷静沈着なメイドの声が上ずる。
「えっ。あの人が?ばれたの?どうして?其れよりいつくるの?いつ到着すると言うの?」
「御屋敷様のご懐妊の噂は里谷は届け伝えております故、慣例に従ってで御座います。
其処から気を利かした卵院の役人がギルギルンメッシュ様に文を投げたと存じます。
極めて官僚的な事でありますが、妻が懐妊なされば夫としては駆けつけて当然で御座いましょう。
到着は疾風龍を使ってると言う事で明日の今頃になる予定で御座います。御館様」
「そっ。そうなのね。・・・・出迎えと例の準備を・・・」
来るべき時が来てしまったと焦燥感が背筋をびりびりと奔る。
身重の身であるからおいそれと急には立ち上がれない。
変わりに両面顔猿の干し首菓子を刺し串でグチャリと潰す。
本来一番美味しい脳汁がぶちゃりと飛び出て来るが今は其れにも喉がえづく。

ばさりばさりと風の唸りを羽根に貯めて仰ぎ、客籠を背に抱えた疾風竜が発着場に降りてくる。
ドスンと四足が地面に着くか付かぬかと言う間に客籠の留め金と扉が開くと颯爽と爽快に
風をまとって妖精族の漢がさっと地面に転げ堕ちてくる。
転げ落ちる・・・。其の言葉が正しい表現である。
妖精族こそは一般に背が高くも細身であり、筋で固めた筋肉質の四肢を持つ。
どの種族の秀でる容姿を持って挑んでも妖精族の美男子の前には地面を舐めるしかない。
ギルギルンメッシュ夫女爵も確かにその遺伝子を有しご多分にもれない。
但し、身長は種族の平均よりも遥かに低くもその横幅はかなりに広い。
つまりは妖精族の四肢の其れよりもはるかに低身長で小太りなのである。
故に疾風竜の籠から無理に飛び降りればくるりと回って身を飜えしても傍目から見れば
小太りの妖精が飛び猫の様に体を捻って上手く着地する様には到底観えず
おまけに大地に脚を付けた途端に足首を挫いて片足を引き連れば尚の上に滑稽である。
挫いた脚をひょこひょこと引きずりながらどてどてと奔る姿を誰も笑う事はしない。
「ギルギルンメッシュ様。遠路遥々、疾風竜の旅。ご苦労さまで御座います。
親方様は、少々と体調が優れずと言う事で御座いますが。水飴狂いのお部屋にて
ギルギルンメッシュ様とお会いになるのはお待ちしております。
先ずは、身支度を整えなさってからの方がよろしいかと・・・・」
理路整然と厳しくも声を掛けてくる専属従者の言葉にギルギルンメッシュは脚を止める。
「うむ。なるほど。お前の言う事も確かであるな。
妻が子を宿したと聞いて我も忘れて疾風竜を駆って来た物の。
やはり赤子卵抱える母に合うと成れば、案じて講じるすべきもあると言うことだな。
うんうん。分かったぞ。善きに計らえっ」遠回しにも軽度であっても自分の落ち度を
とがめらたのと言うのにギルギルンメッシュは脚を止めて深く頷く。

ギルギルンメッシュ夫女爵。
妖精族の家系でもその中心に属する家系の嫡男で有りからにうぬぼれも強い。
種族政治の執政官を務めるが商才はまったくない為に商売事には向かず財産よりも名誉に拘る。
低身長は親の遺伝とはいえず当人の体質で貧食貪欲となればこそ食には煩くも大食らい。
柔い風に棚引くほどほどに流れてそよぐ銀髪は所謂地毛ではあり得ない。
アルフィナ・ポワレ・ルヌとは見合いであり、はっきり言えば妻の方が商塊逞しく
祭り事では有利であっても家柄の地位では寧ろ引くすぎる為につまりは婿養子に甘んじる。
「我が愛しの妻。アルフィナよ。御子は息災であるか?
御前の体調は如何であるか?気分はどうだ?何か欲しいのはあるか?遠慮なく申せ」
およそ参尺ほどの縦長食卓の対面に席を構え、少々張った声が飛んでくる。
「御子の卵は元気で御座います。未だ半年ほどで御座いますが。
ぽこりと膨らむ腹が恥ずかしくも御座います。時に甘い物ばかり欲しくと口に運びますが
お気遣い有難う御座います」睫毛を揺らし伏せアルフィナが答える。
「そうかそうか?御子卵も息災で何よりである。云々、入用な物も揃えて運んで来てるから故
遠慮なく申してみよ。何しろ我等夫婦の初めての御子卵であるからな。
父親として全力で手助けさせて守ろうぞ。我が子の誕生まで此処に滞在するからなっ」
「心強きお言葉有難う御座います。頼りにさせて頂きます故っ」
夫の気遣いであろうが随分と甘すぎる果実肉を刺し串で刺して口に運ぶ。
幾ら甘い物を今は好むと言っても果実肉は甘いだけである。喉あたりは優しくて甘いが
本来は腹に溜まり御子卵に力となる甘肉その物の方が有り難い。
父親漢の無知識であれば責めたくもないが、今でも湯治屋敷の外庭に次々運び込まれる
竜荷の山はほとんど無駄だろう。何よりその荷物の山々を買い付けた金銭の出処は
結局はアルフィナの家の財布から支払われているのであればこそ、それを以下にも自分の
気遣い手柄と鼻を鳴らして偉ぶるのはちょっとどころか嫌みにも思えて気が滅入る。

「駄目よ・・・・。駄目よっ。貴方。
御子が吃驚してしまいますの。未だそんな事出来る時期ではないのですよ」
「良いではないか。良いであろう。何年ぶりでもあるのだぞ。
御子に父の存在を教えるのも努めてあるぞ。何しろ孕み腹は唆る。
張った乳房も又、厭らしくも誘って入るぞっ。堪らん。堪らんのだっ」
夫は欲情している。御子をはらみ膨らんだ腹と産み落とす母の準備と張った乳房に欲情する
「待ってくださいませ。お待ちに成ってくださいませ。
あっ。其処は駄目です。駄目で御座いますっ。お待ちに・・・」
純白の寝台の上に雌膝座りに脚を折る妻の上に夫ギルギルンメッシュが後ろから
張って火照る乳房を揉んで嬲る。恍惚と瞳に厭らしくも野獣の如きに瞳に宿す。
複雑な気持ちがアルフィナの胸を焚く。
自分の腹の御子卵の父親はあの若過ぎる燕である。其れは間違う事もなく正しい。
それを隠したのは訳があってもであるが。自分の子と思い信じた伴侶の夫が自分の四肢を
鼻息鳴らして嬲って辞めない。夫婦であれば極々当たり前のまぐわいで有る恥ずが
どうにも嫌悪感が止まずつきまとう。自分は誰の雌で誰の御子を宿して入るのかも
知っては居ても叶わぬ契りとなればこそ、夫の一物が雌壺の入口に充てがわれる。

ギルギルンメッシュ夫女爵に取って妻の懐妊は願ったり叶ったりの事である。
尤も寝耳に水ではあった。妻が御子を宿したと時期は自分は遠方の地に出向いていた。
何年であり、時に顔を合わせる事はあっても夜伽に肌を重ねる事はなかった。
雄種を腹に宿さねば御子卵は宿せるはずがない。ならば自分以外の誰かと妻がまぐわったと
言う事に間違いはない。どんなに頭を巡らせてもその相手が誰かと正体は掴めなかったし
妻を責めるかどうかと言うのもかなり悩む事である。
妖精族は一対制の結婚を厳しく守る。夫と妻以外の物と契を結べはどれは不倫で断罪される。
一族家系の評判は堕ちればあらゆる事に影を及ぼす。それ以上に又、御子を宿して一族の
血筋を繋げば家系は相続し多いに称賛される。
妖精族の出生率は極端に低い。とてつもなくである。只でさえ子を授かるのが難しく
家系の血を繋ぐのが厳しい状況であればこそ。御子が授からぬ夫婦であれば其の原因を
責められるとすれば妻か夫っであるかとなる。当然にギルギルンメッシュ自身も責められた。
結構それが辛く、長くもなれば噂も立つ。あの家の嫡男は種無しであると・・・・。
何年も幾年もその噂が絶えず付いてまわった後に突然に妻が懐妊したと知らせが入る。
その一瞬こそ我を忘れて間抜けにも大声を上げて喜んだが後に思えばやっぱり馬鹿でもある。
自室に籠もって考えた末、ギルギルンメッシュは黙認する事にした。
あからさまではある。その時期に自分は妻を抱いては居ない。従者共もすぐに分かるだろう。
それでもそれと知って黙認する事にする。此処で妻を責め公然にと断罪するのも方法ではある。
否然しである。
此処ぞとばかり大声をあげて公にして騒いで得るものよりも、自分が種無しではなく
世継ぎを得たとなれば世間に顔向けができる。何しろ世継ぎなのだ。自分の子である。
それに妻は大見得きって誰の子とは言えまい。自分の不倫を認める事になる。
幾ら気の強い妻であり立場がいつも上であっても夫以外の御子を宿したと世間にばれれば
立つ瀬がないのもわかっているだろう。此処で寛大に知らないふりで通せば立場も変わる。
妻の弱みを握千載一遇のチャンスであればこそあまり悩まずに全てを黙して策に浸る事となる。

「もう~~~。夫様たら・・・」
雌壺の入り口に充てがわれた夫の漢芯をアルフィナは細い指で掴んで扱いた。
いつもよりも激しくも若過ぎる燕のそれを扱くように丹念に激しく嬲って魅せた。
びくりびくりと痙攣し飛び散る白濁を欲しがりパックリ開く雌襞ではなく
腹上で受けたのは技と言えよう。ハァハァと息づく夫の頬に反対の手をそっと添えて
「これで我慢なさってくださいませな。やっぱり御子を驚かせるのは気が引けますの」
「うぬ・・・。しょうが無いな。挨拶は次回の時としよう・・・」
思いもなくも当然に今までは満足に振れる事もなかった妻ががそれを絞り嬲り果て
我慢できずに白濁を吐き出したのは悔しい。
誰とも知れぬ間漢の子を宿す妻の腹に自分の印を刻み汚してやると言う思惑は
上手くはいかなかった。妻の方が上手だったというのだろう。
だが然し、次の機会も有るだろう。何しろ妻と夫の間柄であるのが。
すぐに機会はやってくるだろう。じっと待てばいいだけである。



【業欲】【色欲】【食欲】【悪食】【怠慢】【怠慢】【銭欲】【悪欲】【漢欲】【愛欲】【自愛】【慈悲】【正義】
「待ってぇ!待って待って!それは行けません。御姫様。姫様。姫君。姫ちゃま。お嬢様ぁ~~~」
「不味いぞ。止めろ。姫君ちゃまを止めろ。いくら何でもやりすぎだ。例えそれが壱首竜であってもだ」
「姫君。めが座ってるではないかっ?ああなると止まらぬぞっ。くすぐれっ。誰か擽れ!」
「駄目です。それは駄目です。洞窟が吹き飛ぶ。天井なくなっちゃうからぁ~~~~。やばいからぁ~~~~」

洞窟深層階の尤も奥のその広間。
確かに其処にたどり着くまで弐週間と四日。向かい撃つべき的は洞窟主の大怪物、壱首竜とも成ればこそ
鱗鎧は戦士の鋼大剣をもろともせずに弾き、術師の焔術で熱しも切れず。穿って放つ鋭弓は当たっても砕ける。
どんよりと目が濁るも呪詛か魔法かと間違える呪言を唱えて口籠もる鳳凰陰元就姫童。
可愛げもいじらしさも未だ残す未だ幼き異国姿の少年。其の彼が激情に任せて吐き出す古術の一つ。
少年のちっちゃい手の平が頭上に高くも掲げるその見に二つの影が飛びつき邪魔をする。
「ほらっ。姫坊。乳だぞ。お前が大好きな乳房だぞ。存分に嬲れ。嬲っていいんだぞっ」
「姫君。ほら?くすぐったい?くすぐったい?こちょこちょのこちょ。ねっねっ。落ち着いて」
戦いに命預ける戦斧を友とする女戦士が姫童の眼の前で恥辱にまみれながらも上着鎧を脱いで捨て
豊満な乳房を目の前に突き出す。一瞬、苦言を漏らそうともそれが一番効果があるやもとしれば捨て置いて
兎に角、細い指を曲げ古術の詠唱を邪魔しようと必死で術師が体を擽る。

【業欲】【色欲】【食欲】【悪食】【怠慢】【怠慢】【銭欲】【悪欲】
目の前眼前に突き出され仄かに甘く香り火照り歪に形を変える乳房。悪戯まがいに擽られ思わずじる身。
ど~~~~~ん。がらがらどっしゃ~~~~~ん。がらんがらんどっしゃ~~~~~ん
粉塵岩塵砂埃と煙風と衝撃然り。思う以上に著しくも悪魔の爪痕如くに空間に穴が開いたと思えば
ドスンと壱首竜の頭が堕ちてくる。爆殺の勢いで引きちぎられた壱首竜の頭首は首の先に骨さえも見える。
「むにゅ。お胸。お胸だっ」眼の前に突き出された乳房にむにゅっと顔を尽き寄せて姫童は感触を味わう。
「あん。こら。姫坊。これは駄目だ。人目がある。舐めるな。先っぽを舐めるな。この変態小童め」
「いいなぁ。ずるい。ずるいのです。くすぐったのに。私頑張ったのにぃ」ぶつぶつと術師がいじける。
「どうするのですか?どうしろと言うのです?この始末。
二度目ですよ?否、参度目で御座いますか?例の市場の半壊騒ぎ。商公家さまの屋敷完全消滅。
これで三度目で御座いますか?國営洞窟攻略走破と其の代償に天井破壊のこの始末で御座いますよ?
お天道様が観えてますのよ。緩やかな午後の日差しが差し込んでますの。どうするんですか?この始末。
國営洞窟で御座いますよ。全部壊してどうするんですか?冒険者が失業者になっちゃうでしょうがっ」
洞窟篭りの一党の仕切り役の賢術使いが声を荒らげて怒鳴り散らす・・・・。

時を巻き戻せるのは文字で綴る物語の中だけだ。
つまりはその時よりおよそ半月と一周前の午後のおやつ時。
騒ぎを起こすも其の正体までは皆に知れ渡る前の一人の少年。
交易の街で有りながら駝鳥馬を四日も奔らせば國が運営する洞窟の地にたどり着く。
古来から悪魔・怪物・怪妖・魔物・魔人が巣食うと洞窟は厄災の根源であり湧き出る災厄を封じ込める為に
最初は軍兵が送り込まれていたが疲弊激しくも著しくもあり。
遂には法令で冒険者と言う職業が定められると命がけであっても一貫千金を信じて狙う輩が野茸のように湧き出る。
それを纏める役所事務所にはぽっとでの素人から強者然りの玄人共が我こそはと名乗り洞窟に潜るのが毎日だ。
「お前・・・?冒険者か?その希望者か?
たった一人で國営洞窟に入ろうって言うのか?お馬鹿極まりないな?登録章は持っているのか?」
漆黒の下地布に紅い線模様が刻まれ水波の如く薄黄色の波が綴られ。刻む丸は水色と紫色。
何とも言えぬし読めぬ流れた文字が描かれた着物は民族衣装だろう。
正規の冒険者が屯する洞窟周りの大食堂の隅の卓で鼻と唇の間に泡酒の筋を付ける少年に屈強な漢が声を掛ける。
「洞窟があるのですか?此処に?國が運営する洞窟?
はっ。噂風に聞き及ぶ魔物が巣食うお金ドッサッリおたからドッチャリの洞窟ですかぁ?
言ってみたいです。僕、洞窟に入ってみたいですっ。免許が居るんですか?」
「小童の癖に食いつきがいいな。
うぬ。俺たちは冒険者だ。ここらでは一番の腕利きの冒険者だ。俺らの一党に入れば登録証も安く住むぞ?
どうだ。一角千金浪漫は溢れる魔物洞窟に潜ってみないか?其の気になったら明日の朝。
密猿海豚の時にあの入り口で会おうじゃないか。俺が面倒を見てやるぞ。ガハハっ」
褐色たくましい冒険者の漢は腰に手を当て大げさに笑う。

「私奴が貴方の面倒を観る。治療術師のアルヌミルカで御座います。お見知りおきを・・・。貴方は?」
「ぼっ僕は・・・・東の御國から来ました。名字は鳳凰陰と知れれば、名は元就姫童。
親から貰った名を恥じずに端折れば姫童と申します。姫ちゃんと呼んで下さいませ。
出来る事はさほどもありませんが、天に穴を開けるくらいには少々に東の古術の心得ます」
「天に穴って・・・」礼儀正しくも子供じみた嘘と御託を並べる物だとアルヌミルカは苦く笑う。

初めて洞窟に潜るとなれば子供の特有の行動は抑え切れないのだろう。
まるで学童寺子屋の遠出遊びとでも有るかのように前の日にでも用意したばかりと言う背負子に色々と
詰めているのもあからさま過ぎる。昨日は持ってなかったありきたりの木杖を尽くす姿もぎこちない。
「小童は姫と言うのか?どっかの御國の姫だとでも言うのか?其の割に背が低いな。
坊主。小坊主。姫の坊主で。姫坊だなっ。うはは」がつんがつんと戦斧を石床に付いて歩くのがルルシヌ。
背が高く一党の誰よりも逞しくも褐色の肌と大きな乳房を揺らせば戦士と知れる。
「姫童殿と呼ぶべきですよ。ルルシヌさん。
幼き顔であったとしても大陸飛び御國えなど早々簡単には出来ませんよ?
一人前の御仁とかんがみないと足元すくわれてしまいますよ」鋭くもアルヌミルカが苦言を漏らす。
「誂うのも虐めるのもその辺にしておけ。役立たずの雌共め」軽く癇癪を起こしたのか一党頭のトンブリキルが漏らす
其処は他人事であっても子供の感は鋭くも察する。良くと見れば知れることでもある。
白布と黒布をスッキリとある意味地味にと組み合わせる従者服のアルヌミルカの細首には細くとも首輪が括られる。
当然にその手足には手枷足枷も括られている。つまりは奴隸従者であろう。
筋肉隆々たくましい戦士生業のルルシヌも首輪はなくても手枷と足枷が嵌められる。
背に弓を背負い矢尻を番えるのは斥候のスナリであるも此方は太めの首輪が外れない。
一党の一番後ろから四六時中黙って歩きついてくるのは術師のミリーヌ。
特に目立った枷はみえないがそうと成れば術枷でか術言できつく縛られているのだろう。
一党頭のトンブリキルの他に漢雄がもう一人。一応探検を握るのはゴチューシュであるが
この二人はよっぽどの事がない限り魔物とは剣を交えないのだろう。
市場で買い求めた奴隸を鎖と契約で縛って洞窟に潜る奴隸冒険者の一党とは彼等の事であろう。
「これを食べたら向こうで今日はおやすみなさいな。一人で寂しいなら呼びなさい」
「大丈夫です。国越船旅も一人寝で過ごしましたから。有難うです。アルヌミルカさん」
子供扱いされたとぷっと頬を膨らませてスープを受け取る顔は可愛い子供そのものだ。
「甘く観ると乳房撫でられるぞ。アルヌミルカ。餓鬼と甘く見てると縄で縛られつっこまれるぞ?
それともそれを待ってるのか?淫乱奴隸のアルヌミルカ」
トンブリキルが下品な嗤いを上げ、拳を引いて観えぬ鎖を引いて此方へ来いと合図する。
子供の前ではばかるべきであると拒んでも主人のいいつけは絶対である。
いたしかたなくもよろめきながらもアルヌミルカは立ち上がる。

主人の思惑はどうであれ、姫童と言う少年が置き去りにされるのは間違いない。
あの漢は最初からそのつもりで彼を仲間に引き込んだのだろう。
冒険証を持ってないのも見越してのことだ。この洞窟は國が運営管理している。
つまりは天然物のそれよりも巣食う魔物は手強い。手に出来る宝は質も良く量も多くても
命を堕とす確率が高い。五組潜って弐組は戻ってこないのはざらだ。運良く皆が戻っても
腕がなければ脚が腐り半殺しで置き去りにされる輩は当然出てくるのだ。
此処に潜るのは相当に腕が立つ英雄級の輩か多党組の集団で挑むか、それとも手を汚さずに
奴隸冒険者を買い取って前線に立たせ後ろで身を守る卑怯な輩の集団しかない。
特にトンブリキルのやり口は汚い。賢術を使うアルヌミルカと戦斧を振るうルルシヌの術鎖を握り
常に後ろで宝を横取りするのは当たり前であり。残りの二本の術鎖は鼻の曲がったゴチューシュが持つ
怪物魔物に駆り出され怪我も半殺しも当たり前、戦線が崩れれて耐えきれなくなる前に回復処置も
程々に我真っ先に出口まで駆け抜け姿を消すのも当たり前だ。
ぎりぎり生きてのこっても半殺しの儘に二日も三日も捨て置かれた事もある。
運良く別の一党が拾ってくれなかればそのまま洞窟の亡者と転じて居ただろう。
それ故にアルヌミルカは姫童を哀れに思う。運河よくて盾代わりに魔物の眼の前に突き出されるか
運がわるければ言いように騙され鉄枷を嵌められ犯し尽くされ慰みものか奴隷市場に並ぶのが結末だろう。
自分達と変わりなく。それでもすぐ起こるのだろうと分かれば屈託のない笑顔を観るのは辛かった。

「なんなの・・・?これ。おこちゃまの癖に・・・。剥けてますの。
小さい癖にこんなに硬くって。こんなに濃いの吐き出すなんて・・・それもすぐにこんなに固く猛るなんてっ」
半開きの唇の隙間から漏れて垂れる濃い白濁をアルヌミルカは紅い舌でべろりと掬い舐め取る。
既に口なか一杯に行け止めた少年の白濁を持ったいないと心底思ってしまった故の行為であった。
奴隸の身分であればこそ冗談半分の悪戯心で幼い子供の童貞を奪って来いと主人にきつく言いつけられ
拒む事も許されず姫童の唇を奪い乳房に手を導いて揉ませ下半身を弄れば小さくも熱く猛る一物に手が吸い付いて
離れぬと勝手に扱いて弄り止まらず。観えぬ枷の鎖の筋先は下賤な主人が然りと握りしめているのに構わずと
無理にとどまり我慢も出来ずに口に含んで頭を振った。性を吐き出しそれを啜り飲み干せば口も喉も胃の中も
幼き子供の泡と白濁に負わされ我を忘れて啜り飲み下し。それでも足りぬと尻を持ち上げ跨がるも無理に扱いて
自らの雌貝に合わせ口に当てて強請ってしまう。
「入れて良い?いれていいわよね?姫の坊や。咥えていいわよね。咥えちゃう。咥えさせて貰いますの」
「僕の物になるなら入れて上げるよっ」まだ十の歳にも満たない幼雄が一匹の雄の如くの頬笑みで嘲笑う。
「私奴は貴方の玩具で御座います。御主人様。」
見えないはずの術鎖に首枷を繋がれ引かれながらもアルヌミルカは新しい主人に飼われる喜びに打ち砕かれるも
自らの意思で脚を開き新しい主人の一物を雌壺に刺して飲み込む。

「おっぱいが有りましたの・・・」
「はっ?乳房があったと言うのか?姫坊に!」
「はい。小ぶりで有りましたが・・・おっぱいが有りました。成長なさればさぞや立派なおっぱいになるでしょう」
「待ってください。姫童さんは漢で雄でしょう?お顔だって漢のそれですよね?」
「真っ平らにな胸板にみえるけど?出っ張りが有るって事ですか?」
昨夜の目合いを思い出し忌いましいトンブリキルの術鎖に繋がれながらも姫童の白濁を腹に収めたアルヌミルカは
自慢気に他の女奴隸達の前で秘密を告げる。
「姫童さんって妖精蔵の漢雄でしたよね?それってもしかして父上様と母上様の片方が妖精族で
其の反対が別の種族という事かしらん?半雄、半雌っと言うのも有るって聞いた事がありますわ」
「ああ。確かに。でも其の場合、半雄と言うのが正解ですね。どちらも同じ状態を示してるって」
「ふむ。それは私も聞いた事があるな。胸に乳房を膨らませ、股間に一物ぶら下げてるのは同じだから
纏めて半雄と呼ぶそうだが。所で味はどうだったのだ?アルヌミルカ殿?未だ未だおこちゃまの雄であろう?」
「ふふぅ。ご想像にお任せしますの。肌の艶をご覧に成ればこそで御座います」
「くっ。すっぴんで其の艶か?羨ましいな。この変態め。あんな小童の上に跨がり腰を振るとか変態であるぞ」
「ぷぷのぷで御座いますの。至極至高の絶頂!高みを味わせていただきましたのですの」
「くっ、あのちっちゃい手を尻に置かれてずんずんずんどこされたと言うのか羨ましいぞっ」
数歩後ろとムッとした二人の奴隸主は苦く唇を噛む中で女と雌には気恥ずかしいはずの冗談交じりの
猥談とある種の秘密を暴露する雌奴隷の一団の数歩前を洞窟鼠の群れを見つけ小走りに奥へと疾走っていく
話題の主を羨望と憎悪の眼差しで皆とが見つめる。

「こら。姫坊。一人でひょこひょこ先に行くな。洞窟だぞ。洞窟。
怖い小父様さん怪獣が鼻息荒くして追っかけてくるんだぞっ」
「うぇ。鼻息小父様さんは。怖いの。イケメンお兄さんがいいのっ」
「そうですよ。お待ちなさい。姫童様。お兄さん。なら良いですか?お兄さんは許せるんですか?」
「うぬん。三角顎でお目々キリッとしてるお兄さんにだっこされるのは好きだよ。僕っ」
「なっなるほど。イケメンお兄さんは許容範囲っと。随分広いご趣味です事」
とてとてと洞窟猫を追いかけて先に進む姫童。
その極彩色に彩られた民族衣装の襟首を掴んて引き留めようとするアルヌミルカの首が後ろへと引かれ締まる。
「うぐっ」いきなり首に括った首枷が強く引かれ喉と肺から空気が逃げる。
容赦なく首枷の観えぬ鎖を無理に引いたのは勿論、トンブリキルで有る。
お前は俺の物だ。小童野郎に構うなとでもばかりに遠慮も容赦も無く下品に嘲笑う。
「うぐっ。この・・・」誰が自分の主人で有るかを無理に思い出させようとでも言うのだろうか?
ぐいぐいと後ろに引かれ締まる首枷の隙間に指を入れて空気を求めるが体制は崩れる。
その一瞬の間にも少年姫童はトテトテと勝手に疾走って言ってしまう。
此処ではあまりめずらしくもない、寧ろ周りに天敵が居なければ何処にでも顔をだす洞窟猫を追いかける少年。
・・・その少年の脚がピタリと止まる。
ほとんど同時に前方の暗闇に紅く燃える双眼がギラリと輝くけばどずんっと耳に鈍い音が響く。
「小童。止まれっ。戻って来いっ」戦奴隸のルルシヌが声を張り上げ静止する。
「戻ってらっしゃい。姫童様。其奴は危険です」術杖を構えアルヌミルカも声を掛ける。
スナリが背中から仕掛け弓を取って構えカチャンと振ってから矢を番え正面を睨む。
眼を閉じブツブツと術語を唱えて胆を寝るミリーヌ。咄嗟に皆が戦闘態勢を取るがその場から動けない。
当然の如くしてやったりと戦奴隸共の手綱鎖をひしっと握り抑え付けるのはトンブリキルとゴチューシュ。
小童を前に歩かせ魔物と一人で対峙させ窮地に追い込んでやると最初から決めいていた。
狙いは小童の奴隸堕ちのそれでもあるが、あの腰にいつも付けてる異国銭の束である。
あの異国硬貨が参枚でも手に入れば港一番の半分の屋台を買い取れる。束で奪えば豪商の仲間入りが出来る。
当然の如く小童の細過ぎる首に枷を嵌め術鎖で繋げばもっと稼げる。
何せ異国の幼い少年だ。少年愛好の趣向を持つ未亡人や商人が涎を垂らして買付に疾走ってくるだろう。
出来るだけ傷つけないように。されど怖い思いを態とさせ程よい所で救ってやれば泣きじゃくって此方に
疾走ってくるに違いない。其のために戦奴隸共のには適度な距離を取らせ尚且つに、遠隔攻撃と縁後くらいは出来るで
あろうくらいの間で待機させる。彼女等が此方の魂胆に気がついても既に遅しと成れば後はめでたく奴隸仲間だ。
どずん。とずん。どっすんっと暗闇真っ暗な闇影の中から其奴が姿をぬっと出す。
「あれまぁ~~~。でっかい。すごくでっかいですぅ~。これはなんて言う魔物です」
「それは馬頭だ。馬頭。馬の顔に巨人の体。巨棍棒で地面を割って歩く。馬頭だ」
悔しそうに届かぬ戦斧を構えてルルシヌが喉を絞って声を張り上げる。
「お馬さんの魔物。本当だ。すっごい鼻息ですよ。シューシュー言ってる。あっ、おっぱい大きい。むふ」
「何処見てるのですか?この非常時におっぱいって。そんなに好きなんですか?変態ですのよ。戻ってきなさい」
魔物であっても雌は雌だ。魔物であれば知能もあまり高くないだろうし羞恥心もないだろう。
彼らには生まれたままの姿が極々当たり前だしそれが誇りでもあろう。生まれたままの姿が動きやすくも強いと知る。
「ふ~~ん。馬の頭に大っきな棍棒。おっきなおっぱいにおっきな。お尻・・・ふむふむ・・・もしかして」
「良いから!小首傾げて考えてなくていいから。早く早く。此方へ。射るわよっ」弓の弦糸をスナリが限界まで絞る。
ミリーヌの術杖の先端に嵌められた宝珠が煌めき練り込んだ胆がうねうねとまとわり付き焔を形つくる。
それでも、ルルシヌは動かない。それでもスナリは矢をいない。それでもミリーヌは術杖を抱えない。
「くそ。なんて卑怯な・・・。この期に及んで金儲けしか考えててないのか?」ルルシヌが苦渋に唇を噛み締める。
ずんずんドスンとお構いなく地面を踏みつけ巨棍棒を引きずり踏み潰してやると姫童に迫る馬頭の怪物。
呪い殺してやるとばかりに振り向くアルヌミルカの美しい顔に下品にもベロリと下唇を舐めるトンブリキル。
そうである。アルヌミルカ達は奴隸戦士である。一党でもありチームでありやっぱり奴隸で有る。
どんなに嫌いであっても憎んでみせても一党頭領奴隸主人の下知がなければ戦えない。
食事も排泄も睡眠も主人に管理され下知がないと何も出来ないのだ。それがアルヌミルカ達戦奴隸の全てである。

「下がりなさいっ。姫童様。下がって・・・」最初に覚悟を決めたのはスナリだ。
彼女の弓と腕なら魔物の目玉を打ち抜けるのは確かだろう。未だ降りぬ下知を待っていれば姫童が危ない。
あんなヒョロヒョロの少年が魔物と戦えるはずなんて到底ない。太い脚に潰されるか巨棍棒ですり潰されるかだ。
馬頭はそのどちらも選ばなかった。
ぐわっと形相を鬼面に変えると太い腕を岩肌天井まで振ってかぶり逃げる一瞬与えずに獲物めがげて振り下ろす。
どっしゃ~~~~~んっと岩地面が砕き崩れる事が轟き土煙が上がって視界が塞がる。
「姫坊っ」
「姫童様っ」
「姫童ちゃんっ」
「お胸ぷっくり。股間ぶらぶらな姫君っ!」
地面を砕く衝撃と視界を塞ぐ土ぼこり。咄嗟に腕で顔を覆いそれぞれに声を掛けるが無駄だろう。
誰もが今の一撃は重かったと感じ。もう駄目だと息を飲む。トンブリキルさえもこれは不味いと顔を曇らせる。
ゆらりと馬頭が動く。手応えは無きに等しい。叩き九砕くは地面だけだ。それでも小さい獲物であれば潰れてるだろう
「ぷはっ。こんなにかわいい僕を殴ろうだなんて。オバさん、ちょっとやり過ぎなの」
地面を叩いた感触しかなかったが潰れるはずだった。それなのに小さいやつは生きていた。
轟音著しくも地面を巨棍棒が叩きつける本の半秒の間に姫童は後ろへと跳ねていた。
それでもアルヌミルカ達とは未だ距離もある。馬頭の一撃をギリギリで退けてちょっと下がったと言うだけだ。
「姫坊っ。生きてるのか?どっ、どうやった?」戦眼鋭いルルシヌでもその動きは観えなかった。
「貴方、どうやって。あぶないっ!」不覚にも力自慢の一撃を交わされたとなれば怒り心頭激情の如く
馬頭は、再度に巨棍棒を振り上げる。今度ばかりは万事休すと誰もが知る。
「こんなに可愛い僕をいじめちゃ駄目ですよ。そんなおばさんはお仕置きですよっ」
人言葉を理解するのか出来ぬのか、それでもおばさん呼ばわりはゆるせぬと振り下ろす剛腕に怒りが宿る。
「【業欲】【色欲】【食欲】【悪食】・・・恨岩爆裂!」
治術に詳しいルルシヌも呪術の技に長けるミリーヌも全くもって聞いた事にない呪言が弾ける。

岩槍一閃
轟音凄まじく響き地割れの如くに地面が揺れ朦々と岩砂煙が舞い上がる。
「ぺっ。ぺっ。口の中に砂はいちゃった。ぺっぺっ」
さっきの一瞬まで轟き唸った馬頭の魔物の気配はしんっとして消える。
「姫坊っ・・・」
「姫童様っ・・・」
「姫童ちゃんっ・・・」
「お胸ぷっくり。股間ぶらぶら・・・(略)」
「あれは。何だ?あんな岩なかったぞ?仕留めたのか?仕留めたと言うのか?」
「俺。田舎帰る。ガキの癖にあんな化け物一撃って仕留めるってどゆこと?俺、田舎帰って漁師する」
さっきまで高見の見物とだんまりを決めていた二人の奴隸主も流石に言葉を漏らす。
それほどまでに凄惨とも入れる光景は其の眼で見た物でさえも信じるには時間を要するだろう。
巨躯を誇り巨棍棒を振り回す馬頭の魔物。その足元から更に巨大な岩槍が地面からにょっきりこんにちはと
顔を姿を表せばその岩槍は高くも天井まで届く。途中に馬頭の巨躯を腹から背中へと見事に貫いている。
巨躯の魔物を刺殺したのは岩槍であるがそれを出現させたのは確かに鳳凰陰元就姫童であろう。
だが、そんな術言は見たことがない。見た事はなくても確かに馬頭は岩槍に体を貫かれ絶命していた。
「お姉ぇ~~~ちゃん。お口に砂はいちゃったのぉぉぉ~~~」
くるりと体の向きを帰るとパタパタと手脚をばたつかせながら此方へと向かってくる。
「はいはい。お姉様が取って上げますからねぇ~~~」
アルヌミルカが元気に走り寄る姫童の背丈に合わせ膝を折って屈み胸に飛び込んでくる少年を抱きしめる。
「怖かったのぉ~~~。馬のお顔の魔物さん。怖かったのぉ~~~」豊満な胸にふにふにと顔を埋めて甘えだす
「こっ。此奴。策士だな。あんな化け物一撃で沈めて置いて。怖いだと?
淑女の胸に顔を埋めて怖いとなくか?小童め。ずるいぞ。乳房なら私の方が大きいぞ」
「それは絆を結んだ仲とでも言うのでしょうか?手籠にされた雌の特権で御座いますの」
「ちょっとアルヌミルカさん。それはずるいわ。雌の胸は大きさじゃないのよっ。形よ形っ」
「いいえ。貧乳こそ正義ですぅ。
奥ゆかしくも此処にありますって主張する貧乳こそが正義ですの。あと感度。感度は大事!」
九死に一生とでも言うんだろう。姫童が放った術言の力は脇に置き安心感が周りを包む。
「でもぉ~~~。御里の古今東西極御当地妖怪なんでも絵巻には馬頭さんて奥さんって描いて有りましたよ?
旦那さんもいるんだって。牛のお顔の魔物さんもいるですよ。夫婦なんですよん。知ってましたか?」
魔物一匹倒したとばかりに気が抜けていた。言われて見ればこの地の馬頭の魔物も番が多い。
つまりは・・・。
馬頭の魔物が唸り吠えたとばかりに知れれば一泊おいても牛頭の魔物が唸轟を上げる。
その時までは気づかずともぽっかり空いた岩肌の横穴からぬぅっと顔を出すのは牛頭の夫魔物。
「うわっ。不味い。散れぅ。皆散れっ」咄嗟に絞ったルルシヌの声が跳ねる。
アルヌミルカが姫童を胸に抱きしめたまま地面をければスナリもミリーヌも避けて転がる。
馬頭の唸り声を聞き奔り駆け寄れば既に遺骸としれれば激怒心頭。
「うがぁ~~~~~~~」叫びを上げて自慢の二本角を地面に突き刺し床岩ごと砕いて獲物に迫る。
幾匹かの獲物は脇に退けて転がり逃すが、地面を刳る二本角の猛進止まるはずもなくも。
「ひぃっ」
「ぐはぁっ。お母ちゃ~~~~ん」
荷車の車輪に潰される蟾蜍の様に情けなくも断末魔が聞こえたかと思えば運命の悪戯か
二人の悪党の体を挽いてすり潰したに飽き足らずも勢い余った牛頭の頭付きは対岸の岩壁まで砕く。
「やばい。崩れる。崩れるぞ。」
「崩れます。崩れます。皆、此方へ。此方ですの」
「待って。まって。手はなしちゃ。いやん」
「おっ。お尻が重いのです。私のお尻。重いのよ」
「たまや~~~~かぎや~~~~」
訳の解らぬ歓声を上げにっこりと笑う姫童の声の向こうではガラガラと岩天井が轟音凄まじくも天井を割って堕とす。
あわや一党全滅とばかりの大惨事でもあったがなんとか生き延びたのも幸運なのかもしれない。
・・・・奴隸の楔枷の手綱と握る悪党の二人は墓廟いらずの岩盤の下敷きになったと後で気づくが既に遅しである。


「困った・・・。困った・・・・困ったで有るぞよ」何処か大げさに大振りな乳房を腕を組んで支えルルシヌが吐く。
「困りましたなね。真逆、奴隸主の主人二人が岩の下敷きとは」三角顎に指を添えアルヌミルカが神妙に頷く
「どうするの?嫌いだけどさ彼奴等。胸の大きさで差別するしぃ」弓の弦を弾いてスナリがぼやく
「死んじゃった物はしょうがないじゃない?万が一生きてても掘り起こすのは面倒」ミリーヌが本音を漏らす。
「そうは言っても奴隷主であり我等が主人には変わりない。否然しだ。こまったな」
「このままではお給金ところか御飯にもありつけませんの。どしましょですの」
「この際・・・手近に有るもので・・・・」
「云々。そうだな。何せ緊急事態だからな。しょうがないな。云々」
「では・・・・。姫童様。ちょっと此方へ」
最初からそれしか方法はないと皆が知っているのに態とらしく小芝居を手を叩いて一つうち。
向こうの小岩に腰掛け弁当変わりのお結びを口に突っ込んで頬張る姫童をひらひらと手を振って皆が呼ぶ。


「こっ・・・これは恥ずかしい・・・ぞ・・・姫坊殿」
「だって。こうやって観るのも主人の仕事だって。お姉さんが」
「そっそれはそうであるのだが・・・こんなに側で・・・」
不慮の事故・・・。少なくても国営冒険者組合にはそう報告するべきだと皆で決めた後。
改めて奴隸枷の術言の印を結びその呪鎖の先と持ち手結を姫坊に皆が捧げた。
「それで僕のお仕事は何?どうすれば良いの?」キラキラと眼を輝かせる無垢な少年に説明するのは気が引けた。
奴隸主は奴隸等の全てを管理する。戦闘のそれから営む生活の全般の全てまで奴隸の全てを主が管理する。
それは色々と気恥ずかしい物も多い。
「へぇ~~~。そうなの?おしっこする時も許可がいるの??なんかエッチそう。
僕観たことないから観たい。お姉さんがおしっこするところっ」
「えっ。何だって?観たいって何を?えっ。用を足すのを観たいと言うのか?姫坊殿」
「うん。観たい。観たい。僕みたい。お姉さんの用足しするところ観たい。魅せて。お姉さん」
「ぐはぁ。今のは不味い。不味いぞ。それは下知ではないか?言いつけてではないかっ」
「吠え?言いつけって何?命令の事?それなら命令するぞ。僕の前でおっしこしてみせて」
「ぐはっ。いらんことを言ってしまった・・・。困ったぞ。あの・・その・・・」
話の成り行きでとんでもない事を言いつけられしまった女戦士ルルシヌは恩枠する。
少々運が悪いと言うか間が悪いとも言える。流れで一番最後に呪鎖の先と持ち手を捧げたのはルルシヌだった。
そのあと色々と話しこんだ時も運が悪く無垢な顔を真っ直ぐに見れる位置にルルシヌは腕を組んで立っていた。
それ故に言いつけと言うが命令の矛先がルルシヌに向かって放たれるのも自然とも言える。
「これは・・・はずかしい・・・あの・・・その・・・」
「主人の命令を聞けないの?奴隸のお姉さんは僕の命令聞いてくれないの?」
「そ。そんな・・・主人の命令は絶対だ・・・だが然し・・・近い。近すぎるのだ」
事の大きさとプライバーを確保し皆から離れ岩陰に移動したもの何ともいえぬ恥辱が湧き上がる。
転がりそびえる岩柱にの裏に姫童の手を引いて隠れ、流石に正面とは行かず無垢に輝く瞳に尻を向け
おずおずと腰鎧と下巻きを剥いで脚を折って開き腰を下ろす。岩肌に手を付いて体を支えるのはよいのだが
するりと間を抜け瞳キラキラ興味津々と横から半身を突き出して下半身をじっと観られるのは羞恥に塗れる。
尤も奴隸主に言いつけられ鎖の先を握られ用を足した事は多々とある。
奴隸主によってはそれを特に好む者も時にはいるし、又時には奴隸主の顔に跨がり用を足した事もある。
それでもこれは極度に羞恥極まりなくである。人目さけて主人と岩陰に身を隠し恥ずかしくも大きく又を開き
冷たい外気に尻と雌壺を晒す
こんなに間近で漢雄の前で用を足さないともなれば羞恥と興奮が溶けてぶるりと尻が震える。
「出ない・・緊張して・・・出るものがでない・・・」顔を真っ赤に言い訳し誤魔化せるならそうしたい。
「出ないの?おしっこいたくないの?観たいのに。おしっこして。お姉さん。手伝って上げるから」
「なっ。手伝ってうって・・・?何を?・・・・あっ・・・そこはっ」当然に雌壺の襞中に指が割り込む。
「其処は。違う・・・。あん・・・駄目・・・。子供の癖に・・・なんて上手なんだ」
「お姉さん。壺毛濃いんだね。あっちのお姉さん程じゃないけど。僕は好きっ」
「撫でるな。撫でちゃ駄目。開いちゃ駄目。掻き回さないで・・・」
戦闘では前に前にと出る女戦士ルルシヌは他の仲間より体躯が大きく筋肉が多い。
前の主人達はそれを好まず雌として扱われる事は多くはなかった。他の物よりは回数が少なかった。
それ故に雌壺を弄られる羞恥と快楽は久しぶりであり状況も極まれば快楽が大波の如く襲う。
「ダメダメ。其処は駄目。指曲げないで。掻き回さないで。いや。辞めて」
「此処でしょ?雌の人のおちんちんって此処でしょ?此処から出るんでしょ?おしっこ」
「ダメダメ。其処こすっちゃだめ。つままないでぎゅっとしちゃだめ。だめなのっ」
雌壺を刺激しながらも雌核の棒襞をコリコリと摘み嬲り撫でらればぞくぞくと背ずじに悪寒が走る。
「気持ち良い。気持ちいい。我慢できない。乳房嬲って。弄って。乳房捻ってぇ」
与えられ刻まれる快楽に体が震え理性がぶっ飛ぶと岩肌を支える片手が勝手に動き胸布の隙間に手を入れ
褐色の乳房をさらけだしては自分で嬲る。乳房に指を喰い込ませねぶり捻って呻きが喉を絞る。
「あああ・・・良い。良いの。気持ちいい。駄目っ。出ちゃう出ちゃう。おしっこ出ちゃう」
「駄目。我慢して。我慢するの。おねさん。」意地悪にもきつい声が耳に届く。
「そっ。そんな。駄目意地悪しないで。お願い」してみせろと言われ体を預け言いように雌壺も弄らてるのに
今度は雌描くの先端を指で摘んで押しつぶされて蓋をされる。
「意地悪よしてくれ。姫坊殿。我慢できぬ。こんなに嬲られたら我慢など出来塗るはずもない」
必死で我慢するが無理に抑え潰される雌核が水でぷくりと膨れてる。
「お強請りは?奴隸ってお強請りするんでしょ?御主人様にお強請りするんでしょ?」
何処でそんな風習を知ったと言うのだろうか?それとも最初からしってとぼけていたのだろうか?
「ひっ。姫坊殿。私の主人殿。どうか私におしっこさせてください。お願いしますぅ」
哀願と懇願の慈悲を求めてのどから言葉を吐き出すとやっと小さな手が雌核を話す。
「ああああああ・・・・。気持ちいい。御主人殿。私がおしっこする姿を観ておくれ。お願いしますぅ」
しゃ~~~~~と大きくも湯気を上げて岩床をるるしぬの恥水が跳ねて汚す。
雌核を潰され我慢していたその分しゃぁ~しゃ~~と大きな音を立て恥水が岩の上に溜まりを作る。
「はぁはぁ。あっ有難う御座います。主人殿。私目におしっこをさせて頂き有難う御座いますぅ
あっ。あん。あっ。あっ。あん・・ああ・・・駄目。そんな・・・急にっ」
一頻りも一溜まりも恥水を放水したと思えば不安定な体制の背尻をドンと圧され体制が崩れる。
図らずも四つん這いに手をつくと尻肉に手がぐいっと捕まれ雌壺が観れるように押し開かれるとズンっと衝撃が奔る
「あっ。あっ。駄目。おこちゃまなのに。激しい。やだっ。おこちゃまに犯される。犯されちゃう」
あんなにも可愛い顔なのに壱度に雄の本性を現すと凶悪である。大きさや太さのそれだけでなくずんずんと
雌襞を割って開いて押し入ってくる雄の一物は思いを覆す。
「駄目。駄目。主人殿。それは駄目。そんなに激しく。付いちゃ駄目」
戦士のルルシヌは年端の行かない少年に尻肉に指を杭垂れパックリ開いた雌壺に一物を突っ込まれて犯される。
「こんなの初めて。こんなに激しいの初めて・・・・イクッイクッイクッイクッイクッ。逝っちゃう」
首を左右に振って声を上げ身を強張らせて湧き上がる快楽を貪るルルシヌ。
「逝かせてください。主人殿。出してください。私の中に出して遅れ。御願い」
「おしっこして。逝きたいならこのままおしっこして」冷酷残酷無比な下知が飛んでくる。
「そんな。・・・それは勘弁して・・・」わなわなと四肢が震え羞恥が奔る。
「出してよ。僕の言う事聞けないの?御主人様の命令だよ。ちゃんと言ってね」
「そんな・・・いいます。言いますから逝かせて・・・。
出します。おしっこ出します。御主人殿のぶっといおちんちんで犯されながら
私はおしっこします。犯されてながらおしっこする変態奴隸です。ああぁ~イクッイクッイクッイクッイクッ
イクッイクッイクッイクッイクッ。気持ちいい。おしっこするの気持ちいい。御主人殿ぉぉぉ」
岩肌に響く声然り。再び。しゃ~~~~~~と恥水が勢いよく放たれ漏れる音が響く。
長く長く尾を引く快楽の嗚咽よりも岩肌に溢れる恥水の方が長く聞こえてずっとやまない。


「ふん。どうせ私は変態だ。主人に犯されなが恥水を放って喜ぶ変態である。
それがどうした。あの凶悪な主人がそれで満足すると思うか?次は貴様等の番だからなっ」
暫くも腰が痛いと擦るルルシヌは休息を求め座り込む。ひと暴れしたら昼寝は必須とばかりに女戦士の胸に少年は眠る
嬉し恥ずかしと互いに顔を合わせる戦奴隸の一党の雌と異国主人の雄一匹。
それから弐週間と数日の後に天井ぶち抜いて洞窟を踏破するも災い回ればすっかりと主人の呪言に奴隷達は
縛られ犯され離れられない体に染まる。

アルヌミルカ鳳凰陰元就・姫童トンブリキル
スナリミリーヌルルシヌ
ゴチューシュ
天鼠蛭姫

天鼠蛭姫

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