【女装男児】女装家且来素子闊歩歩いて候:其の苦【戌の雄】

斎玉子莉玖。其の名字は決して食べ物の由来するものではない。
倭之御國の大華の戦国時代に名を馳せた武将の末裔を示す者である。
最も其の子孫である斎玉子莉玖の今に置かれた状況は芳しくもない。
莉玖は数ヶ月前の漢縁陸の船弐番艦撃破の為戦闘を行った四六特団に記録写真家として
随行していた軍事写真家である。最もその数ヶ月前までは倭之御國本土地に置いて
安い大衆紙にネタの写真を提供するカメラマンの仕事を営んでいた。
報道写真家を志す者であればスクープと言う言葉が常に頭にこびりつくが
斎玉子が連想するそれは芸能人の恋愛沙汰やスキャンダルの事である。
事実。斎玉子は何回か運に恵まれ芸能人の裏を顔を暴いたり清楚と純愛を売りにする
女優が漢の股ぐらを貪り尻に一物を咥える様を写真器に見事に納め業界でも名前を知られるようになる。
有頂天であっても実力だと思えたし業界の頂点に登り詰めていると自覚もあった。
ただそれも数日の間にガラリと変わる。少しばかり良い機会に恵まれない時期が続く。
斎玉子の撮影技術とやり方を真似する者が現れたり芸能人のガードが固く成ったのが芸人である。
其の日も余り上手く行かずに仕事を諦め乾いた喉を潤そうかとコンビニに立ち寄る。
偶然にと雑誌売場の前を通ると女子学院生が回りを気にしてかぼそぼおと話す。
「こうゆう写真を取る人ってさぁ~~~。どう云う神経してるだろうね」
「云々。有名人の失態ばかりやっきになって追いかけてさ。人の不幸を売り物にしてるでしょ」
「立場が逆で自分の弱みを暴露されるとしたらどんな気持ちだろうね」
「大した技術もないしね。特に個の人は写真下手だよね」
「云々。幾ら目離しでシャッター切ってるって言ってもこれは下手すぎ」
報道写真家を営む者としてこれは我慢出来ないし文句の一つもいってやろうと
振り返ると学院性がパラパラと捲って指さして嘲笑ったのは確かに自分が先月撮った写真だった。
大衆紙に乗せるネタとしては余り大きくはなかったが某青年アイドルの麻薬吸引の現場を
隠し撮りしたものでありそこそこの売上と業界にも貢献した自身の一枚である。
それを指さして女学院生は嘲笑っていた。レンガで頭を殴らた様に頭に衝撃が奔る。
自分が必死に苦労して撮影した一枚の写真は観る者に取ってなんの感銘も生み出してしないと知った。
むしろ指を刺され嘲笑される写真だとも知る。
斎玉子にとっては一瞬の事であったが現実世界では少しの時間が立ってたのだろう。
いきなり振り向いた参十過ぎの漢がうら若い女学院生を睨んでる。
それに気がついた時には彼女等は嫌悪に顔を顰め有るき逃げる。
斎玉子はとっさに少女達が呼んでいた薄い大衆紙を手に取り焦っても頁を捲って写真を探す。
そこにはたしかに斎玉子自身が撮った写真が印刷されており[撮影・斎玉子莉玖]とも記されている。
逃げられない事実であり愕然と衝撃が奔る。
自分は今まで仕事として目標と掲げていたのは撮影した写真が形として雑誌に乗る事だった。
そうすることで写真価値が認められ金銭が支払われる。飯が食える。
だが。一度印刷された写真は形となり本屋やコンビニの棚に並ぶ。
それを観る人がその写真の価値を本当に決める。
斎玉子の写真は指を刺されて嘲笑される程度のものでしかなかった。
なんとも言えぬ敗北感に包まれがっくりと肩を落しコンビニを出た。
しとりしとりと雨が頬に堕ちて濡らす。

「おじさん。万引きですよね?」
「えっ?」
「その雑誌レジ通してないっすよね?こっち来てもらって良いっすか?」
柔道部かレスリング部に所属でもしてる大柄な大学生にしっかりと腕を掴まれる
「いや。これは違うんだ。払うよ。今。払うから」
「そういうのいらないんで。レジ通さず店出たら万引きっすよね。
最初に払ってくれるなら警察いらないっすよ。
内の店は万引きには断固として対処しますのね。今よびますね。警察」
あっと言う間の転落劇ある。
其の後店の事務所に店員に連れ込まれると5分もしない内に警察がやっててくる。
なんとか弁明しようにもレジを通さす商品を持って店の外に出たのは事実だ。
おまけに柔道部の定員が証言する。
「可笑しいと思ったんですよ。最初から。写真器持ってるし
女子学生を睨んでたんですよ。まるで視姦してるみたいでした。
そのあと雑誌握って店出ていくんですよ。彼女等追いかけて盗撮しようとしてたじゃないっすかね?」
いくらそうではないと弁明しても最初からレッテルを張られれば警察官もそれと考える。
まずは雑誌の代金を支払い場所を交番へとパトカーで連行され更に詳しい調書が取られる。
厳重注意で済んでよかったと思えばその翌日に。
芸能写真家・斎玉子莉玖。美少女女学院生を視姦・ストーカー疑い及び万引き行為で逮捕連行。
大きな見出しをコラージュ写真が何時もネタを持ち込む大衆写真紙に大きく掲載される。
何故そうなるんだ。交番には言ったけど逮捕はされてない。元より視姦とかストーカー等
してもないしそれをしたと言う意識も認識もない。何故そうなった?
担当者に電話を掛けても受付が保留にしてそのままずっとだ。
悪事すれすれのネタを扱う癖に其れが悪党となるときっぱり縁を切る。
其れが社会の常識である。
斎玉子のネタが漏れるのは簡単で警察が毎日行う定例記者会見で配られる事件報告署に記載がある。
誰が何処で何をして捕まった。斎玉子と言う漢がコンビニで変態行為の後に万引きした云々。
それを何処かの記者が豆に読み斎玉子の名をしっていたのだろう。
後は電話一本で面白可笑しく記事が書き上げられる。
この日。斎玉子の報道写真家人生はあっさりと終わった。

「逃げましょう。今しかありません。今しか」
「逃げろだと?四六特団を率いる西井守光秀縷々に逃げろだと?」
指揮列車の中で床に突っ伏してると女性指揮官の声が吠える。
従軍写真家になって初めての戦闘で理由の割らない砲弾が頭の上をかすめていく。
逃げるなら今しかないなら従うべきでる。
女性士官の手を引いて副官らしき漢が無線機を掴むと何かを叫び
そのまま列車の内壁へと奔ると運悪く女性士官が床に転がる。
慌てて助け起こし壁の向こうに押しやろうとするが上手くいなない。
指揮官の大きな尻に手を当て士官が押しやる。
戦場の中で緊迫感のある光景に斎玉子は夢中でシャッターを切る。
その一瞬が戦場では命に関わる。ドンっとおとがして砲弾が列車に命中する。
床が傾き体が宙に浮く。自分が投げ出されたと知ったのはドスンと大地に転がった時だ。
「逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろっ」砲弾が飛んでくる中誰かが吠える。
逃げるって言ってもどっちへ何処へ?
斎玉子は首に下げる写真器が無事なのを確かめ転がるフィルムをかき集めて
鞄を拾うと走り出す。逃げ足だけは自身がある。何時も芸能人の警備員に追いかけられていたから。
何処へ向かって走っているかも解らぬ斎玉子の背後で誰かが必死に声を上げる。
「そっちじゃない。そっちは敵陣だ。捕まるぞ」
遠くで誰かが必死に吠える。自分に行ってるのか他のだけかに行ってるのか何かわからない。

思いの外早くも遠くへ逃げられたと気づいた斎玉子は軍の規定に従う。
命が危ないと言う時なのに軍の規定もくそも無いだろうとつぶやきながらも
首から写真器を外して裏蓋を開ける。迷ってる暇はなかった。
フィルムを取り出すと引っ張って光に当て感光させる。
グイグイと引っ張って全部を感光させる。手早く済ますと鞄の中に手を突っ込み
他のフィルムを拾い上げ引っ張る。敵に情報を渡さない為だ。
斎玉子は写真家であるからもったいないと思う。自分が撮った写真である。
それでもこの中には敵が欲しがる情報が五萬と詰まってる。
何本もあるフィルムを引っ張って感光させていると近くで声が聞こえる。
勿論聞いた事は有るが実際に耳にするのは初めてだ。
斎玉子は焦る。未だ数本のフィルムと写真器が残ってる。
間に合わない。其れと知った斎玉子は写真器を鞄の中に投げ入れ
奥の発火装置の紐を引く。ボンっと大きな音が成って鞄が燃え上がる。
あっと言う間もなく写真器も残ったフィルムも炎の中で溶けていく。

「倭之御國帝国陸軍第四十六特殊鉄道師団・順属戦時記録写真家・斎玉子莉玖である。
其れ意外の一切を自分の意志で黙秘する」
鞄の中で燃え盛る炎を一瞥すると漢縁之御国兵士に向かって両手を上げる。
こうして斎玉子は敵国の捕虜と成った。

それは聞いていたのは随分違った。國の軍の一般教習の内容とは。
先ず武装解除は当たりだ柄だろうが斎玉子は兵士ではない。
武装なんてものは最初からひとつももってない。
次は輸送であるがこれは特に語る事もない。トラックに乗せられただけだ。
その先も平凡である。目隠しをされてヘッドフォンを耳に付けられ空路で移動する。
軽く睡眠が取れたくらいであるからそれ程の距離ではないだろう。
地上に降りたらヘッドフォンを外され敵軍の基地である医療検査を受ける。
驚いた事に担当した漢縁の民の女性医師は流暢な倭言葉を話した。
褐色の肌で淑やかな倭言葉を離されると自分が捕虜だとわすれてしまう。
その後形式だけの検査が終わると感染症対策の注射を打たれて再度目隠しをされて
トラックで移動。最後には曲がりくねった階段を脇の兵士に支えられ降りて
一つの部屋に連れ込まれ椅子に座らせられる。当然後ろ手には手枷が括られる。

目隠しを剥ぎ取られ瞬きをして当たりを伺う。
以外ではあった。狭い部屋ではあるが割と小綺麗な印象さえある壁。
もっとも自分には部屋の半分しか見えないから全容は分からない。
それでも尋問を始めるにはして綺麗で有ると斎玉子は思う。

ドンっと音圧を体が感じ部屋全体に爆音で音楽が成る。
其れが漢縁之御国の国家で有ると知るが余りに大きい。
斎玉子は始まったと思い身構える。
恐らくは国家のワンフレーズが流れたと感じるとピタリと止まる。
同時にバタンと扉が開くを軍靴がコツコツと成る。歩幅かえらすると背は高くとも女性で有ろう。
目の前に靴音の主が姿を魅せると斎玉子は嫌悪感を顔に張り付かせる。

「お早う。
倭之御國帝国陸軍第四十六特殊鉄道師団・順属戦時記録写真家・斎玉子莉玖殿。
初対面であるからこちらも正式に挨拶しておこう。
漢縁之御國國家諜報秘密警察所属。王大火女で有る。
次回からは互いに略式呼称で呼び会える仲になっていると信じたい。
そう・・・火女様と雄犬。・・・嗚呼。良いではないか。この響き。
何せ。私は御前の愛人だからな。喜んで御前の股ぐらに腰を打ち付けてやろう。
早速味見したいところだが。準備もいるからな。係の者っ」
王大火女と言う女性は言うだけ言うと部屋の壁際まで下がる。
これから起きることを重々承知の上であろうが血飛沫が跳ねるのを嫌うようだ。

直ぐにバタンと扉が開き係の者と呼ばれた漢が入ってくる
どう鍛えたらそんな大きな筋肉がつくのか?と疑いたくなる漢は直ぐに斎玉子の頭を殴る。
ゴツンと言う衝撃と痛みが走って体が揺らぐと服襟を握られ体勢を引戻される。
筋肉達磨の係の者が斎玉子の頬を張り意識を取り戻させると目の前に鉄の金槌をグイと突き出す。
これから何をするか解らせる為だろう。自然と体が拒否反応を示し顔をふるふると横に振る。
係の者はにんまりといやらしく口元を歪めて容赦なく振り上げる。
ゴンっゴンッと二回音がして斎玉子の脚指が両方潰される。
「ぎゃぁ~~~」狭い部屋に悲鳴が幾重にも木霊するが直ぐにまたゴンゴンと金槌が唸る。
「ぎゃんっ」二度も脚の指を潰されたら堪らない。逃走防止であろうが念入り過ぎる。
痛みに耐えかね声を上げ鳴き声を上げ涙と涎が飛び散り体が痙攣する。

「まぁっ。悪くない。次回はもっと精進してくれたまえ。私の雄犬。斎玉子」
壁際から背を離し斎玉子の前に歩み寄るとパラパラと手を打ち楽しそうに言い捨てると
軍靴を鳴らして火女は部屋を出ていった。

斎玉子は軍属に成って壱年も経っていない。
別に銃を持って敵兵と戦うわけではないからだ。
一般軍事教習と比較的何度の低い基礎訓練を受けただけだ。
何しろ従軍記者にしか過ぎない。
但し敵側にとってはたの兵士より貴重な情報を持って居ると判断される事も有る。
何せ従軍写真家であるからだ。
拷問に耐える訓練とは当然に付けてないし痛みを制御する術が本当有るとしても
斎玉子はそんな物に耐えられるはずも痛みを感じないなんて事はない。
ただの軍服を来た写真家であり一般人とかわらない。
ドンっと音圧が部屋を押しつぶしコツコツと軍靴の音がする。
「お早う。我が愛しの雄犬よ。
実はちょっと忘れてしまった事が合ってだな。
それを放置して次のステップに進むのは問題があるのだ。
私も早く御前を味わいたいのだが・・・係の者っ」
背筋を伸ばし火女は高く金切り声を上げる。
瞬時にその声に反応しトップレスの筋肉達磨の漢が斎玉子の背後に直立する。
「時に我が愛しの雄犬。利き手はどっちだ?
ほら。一人寂しく自分で慰める時扱くのはどっちだと聞いている?右か?左か?」
簡単に答えるつもりはないが奇妙な問でも有る。どう答えて良いからからないでいると
筋肉達磨が拳で顔を殴る。激痛が奔り頭がふらつくと否応なく左手首が掴まれ
椅子の肘置きの上に乗せられる。
ゴツン。「ぎゃっ。」
指の角度を変えてから
ゴツン。「グエっ」左手の指の骨が粉砕される。
「不満だな?我が愛しの雄犬よ。
何故利き手じゃないほうをつぶしたかって?私の乳房を弄るからだろう?
利き手で存分に嬲って欲しいからにきまってるじゃないか。
女心を解らぬとモテないぞ。まぁ~御前には私と言う素晴らしい愛人がいるからな。くっくっ」
冷や汗が垂々と垂れるなか斎玉子は首をふるふると振って呟く。
「左きき・・・左きき・・」
「えっ?左きき?右じゃない?右でしごかない?馬鹿者。係の者。大馬鹿者」
大抵の人間が右手を利き手とするが倭之御國の民の三分の一は左手を利き手をする。
他の國の事情違いが早とちりを生む事もある。
馬鹿者。馬鹿者と連呼し火女と筋肉達磨が部屋を出ていく。

少し補足するならば王大火女が係の者と呼ぶ者は複数人いるらしい。
一人はその筋肉だけを自慢とし斎玉子の体を痛めつける係だ。
其の次が小柄の女性将官であり火女と同じ制服を着てる。
大人しそうな風体であるが斎玉子はこの女性をも嫌悪し体に触られるのも嫌だと思う。
しかしこの女性が脚の指を粉砕され一人では歩けない斎玉子の世話の一切を行う。
全くと言うほど味のしない何かの肉を口の中に詰め込んで来たり変な味のする水を
呑ませてきたり排泄が必要な場合は肩を貸しトイレへと付きそう。
到底長い時間経ってられないから便器にへたり込んで用を足すが
その間も女性あまるで汚物を観るような眼で斎玉子をじっと睨んでくる。
三人目は医者であろう。もっとも医者と行っても最低限の治療しかしないし
拷問してるのだから勿論痛み止めなんか処方してくれるはずもない。
後々に火女の拷問が激しさを増して行き斎玉子が失神すると着付け薬を
鼻の前に突き出す位の仕事としかしない。
そして・・・王大火女。
その姿を最初に見たときから斎玉子は嫌悪感を隠さなかった。
漢縁の民は伝統を重んじる民族であり独特の民族風習を重んじる。
普段着でさえ極彩色とりどりの文様の描かれた物を好むし
それが軍服にも多量なりとも反映されている。ちょっとオシャレな感じと言えば伝わるだろう。
然し王大火女のそれは全く違う。それが國家諜報秘密警察の由緒ある制服であると
声高く宣言されるなら頷くしないとしても少々芝居掛かった物である。
軍帽の下には濃茶の短い髪を詰め込む。漢縁の民に準じる褐色の肌は少し濃いめだろう。
クルクルと良く変わる表情と同じ大きな眼に蒼い瞳。鼻はともかく口は厚ぼったい。
化粧が濃過ぎるのも特徴で有る。それを落とせば又別の顔が浮かぶのではないかと言うほどに濃い。
落ち着いた色合いの軍服と膝上のタイトスカート。部屋の中の光をピカピカとやたら反射する
ロングレザーのピンヒールブーツ。制服の上からも分かるくらいに大きく膨らむ乳房は
言われなくてもかなりの大きさでありきつそうなスカートの奥には豊かな尻がるのだろう。
まるで・・・絵に書いたような戦時国家の女性士官そのままの火女の姿は
かつて最初の世界大陸大戦で世界を覇権した人種差別国家の軍事制服を連想させる。
随分と芝居かかった出で立ちではあるが当人が選んだのかそれとも誰かそうさせたのか
何方にしても悪趣味だし牧歌的かつ暴力的な漢縁の民とは想像出来ない風体である。

「客員の紹介も無事済んだところで本格的に愛情を深めようと思う。
先ずは嬉恥ずかしファーストキスで有るが・・・。
私はどうもこれがとても下手であってな。口づけと言うのが苦手なのだ。
同時に拘りもある。愛人契約であるから契らねば成らぬ。
かなり痛いらしいのだが我が愛を受け入れてほしい・・・」
あの爆音と共に部屋に火女がはいってきた途端。係の者が斎玉子を押さえつける。
体と頭を抑え込まれたから筋肉達磨の数も多いに違いない。
エナメルの合成皮の手袋を外すと火女は斎玉子の顔を覗き込む。
やたらと濃い化粧の匂いが鼻を付く。誰かが無理に顎掴み無理に口を開けさせる。
「くっ。くっ。痛いらしいぞ?かなり。
それでも私は御前の血が吸いたいのだ。私がお前の物に成るための大事な儀式だからな」
「ん~~~。ん~~~」よく研いだ長い詰めを匠に扱い斎玉子の舌を口中から無理に引っ張り出す。
眼を閉じるにも瞼を抑えれてそんな事もできない。
火女が大きめのニッパーを取り出すと舌を挟んでジョキンと切れ目を入れる。
素早く反対の手に持ち替えて又、したにジョキンと切れめを刻む。
「ぶぅ~~~ぶぅ~~~ぶぅ~~~」涙が目玉から飛び出す
これ以上痛いものはないと言う痛みが顔を襲う。
ドクドクと舌から血が溢れるのを火女が無理に口漬けをしてきて舌を絡める。
口を限界まで広げ赤い血が溢れ出るをジュルジュルと火女が吸い上げる。

覚えているのはそれまでだ。
ぼぉ~~~と惚ける頭の中では何度も舌にニッパーが挟まれて握られる光景が繰り返される。
少し視界がはっきりすると火女の制服がぼんやりと写り見え斎玉子はビクリと体を縮め
椅子の上ではねる。クスクスと可愛らしい声が耳に届いてそれは火女ではなく
女性の係の者とわかる。彼女楽しそうに嗤いながら斎玉子の顔前に丸手鏡をかざず。
既に何回も殴られているから随分と酷い顔であるが女性係の者が口を開けて魅せる。
どうやら口を開けて見ろと言ってるようなので恐る恐る真似をすると
乱暴な処置であるがニッパーで切れ目を入れられた箇所が縫われてる。
傷は残るだろうし上手く喋れないかもしれないが取り合え治療はして貰えたと言うところだ。
そしてこの時だけは痛み止めの注射を打ってもくれたらしい。
特に舌に痛みもなく少しだけ気持ちが楽になる。

「時に我が愛しの雄犬よ・・・。
前回は無事に私達の愛の儀式を完遂できたのはこの上ない歓びなのであるが
医療を管理する係の者から連絡があってな。
どうやら処置に手違いがあったとな。少々手抜き過ぎて手荒い処置で済ました上に
その後の薬の量を間違えたと言う事だ・・・。
そこでだ・・・愛しの雄犬よ。
貴様。舌が良く回らず言葉が話せないと言うのは本当か?」
「ぼうだっ」斎玉子は大げさに首を縦に振る。当然言葉は濁る。
「ぼうだ・・・?肯定の意であるか?
とにかくだ。私の仕事は捉えた捕虜から情報を引出す事であるが・・・
愛しの雄犬よ・・・私の質問に答えられるか?
その・・・我らに良く分かる言葉で・・・」
「ぶりだっ」眼の前をコツコツと軍靴をならして行ったり来たりする火女にむかって声をしぼる。
「ちょっとこまったな。せっかく捉えた玩具なのに・・・。とりあえず。係の者っ」
又、バタンと扉がが開いて筋肉達磨が入ってくるとゴツンと顔を殴られその日の拷問が始まる。

斎玉子に時間の感覚はないからなんとも言えないが恐らくは数日の間火女は姿を見せなかった。
それでも拷問は係の者達がきっちり斎玉子に施す。
天井に吊るしてからの筋肉達磨による殴打拷問。人間サンドバック。
最近その効果がとても有効であると見直されつつ水による水没拷問。
視覚をと聴覚を奪い長時間放置する感覚麻痺。
反対にヘッドフォンから爆音で音を聴かせる爆音拷問。
これを担当した女性係の者が斎玉子に何か尋問したようであったが
頭と鼓膜が麻痺してるために当人は認識も出来ないでいる。
定番の電気ショックもあれば古典的な爪剥がしまでなんでもあった。
この頃になる斎玉子はまともに人間扱いもされなくなり
衣服は剥ぎ取られ体が汚れると強い圧力の放水で甚振られる様になり
係の者達がそれを観て嗤い転げるのが常となってくる。

犬畜生と並ぶ扱いをされる中に姿を見せた火女は徐々にその本性を斎玉子に晒すようになる。
「はっ。はっ。はっ・・・」発情した犬の様に斎玉子は呼吸を連呼する。
「んん・・・。どうだ?気持ち良いか?我が愛しの雄犬よ。
えろん。えろん。はぁ~~~やはり美味いな。犬が垂らす雄汁は。
んん・・・三回目か?四回めか?私の口に出すのは・・・それにしても大きな♪」
大好きな玩具を弄ぶようにエナメルの手袋を嵌めたまま斎玉子の一物を扱く。
熱く猛る一物が白濁を吐き出しそうになると火女は先端に口をつけじゅるじゅる音を立て吸い上げる。
これは拷問の類には入らないと言う輩がいるのなら状況をわかってないのだろう。
3回?4回と数えた火女も制服の下半身を脱ぎすて晒した女壷に電動の張り子を差し込んで
快楽に酔っているからであり斎玉子が白濁を吐き出したのは既に八回を超えている。
医療関係を司る係の者が特別に調合したカクテルを直接下腹部に投与され
強制的に一物を勃起させられているのだ。これを拷問と言わずになんと言うであろう。
性的な快楽を感じられるのは精々最初の2回位までだ。後は地獄と言ってもいい。
体中が熱く火照り高揚感が体を支配し自分の意識とは全く関係なく一物は屹立したままだ
それを秘密警察拷問官火女が好きなように弄び白濁を吐き出す度にしゃぶり尽くす。
「こいつは大当たりだったな。倭之御國の犬畜生の癖に人並み以上の物を持ってるとは。
ほら。持っと。頑張れ。もっと私に精をよこせ。んん~~。じゅるじゅる」
屈辱感が当然斎玉子を襲う。体の自由を奪われ強制的に勃起させられた一物を
火女が弄び精を搾り取る。火女に取って斎玉子は血の通った玩具でしか無いのであろう。

「時に王大火女。
なんと言ったか?出汁巻卵とか言う倭之御國の犬の調子はどうかね?」
「はっ。長官。比較的順調であります。
あっ。否。絶好調であります。最近ではそこそこ言う事も聞くように成って来ておりますし
犬の様に四つん這いで歩く事も憶えました。当初の目的も近々達成されるでしょう」
「うんうん。順調ならそれで良い。
然し余り時間を掛けるような事はしないように。早めに仕上げる事を心懸けたまえ」
「はっ。心得ました。長官殿」
大げさにも芝居かかった動作で敬礼をする王大火女を見送る秘密警察長官。
もう少し化粧が濃くなければば愛人の列に加えてやっても良いのだがと
頭の中で思つつ梅昆布茶をずるずると啜りだす。
内輪の輩の中で倭之御國の犬と呼ばれる様に成りつつある斎玉子は
確かに四つん這いで歩く事を憶えた。
「散歩の時間だぞ。我が愛しの犬畜生めっ」火女がズカズカと軍靴を鳴らすと
部屋の隅で蹲っていた斎玉子が顔を上げ体を起こすと四つん這いに成る。
人としてのプライドとか尊厳とかはもうない。それに脚の指を潰されろくな治療もされなかったから
骨が変形に固まってしまい立ち上がるのも苦労するし何とか立っても不格好でもある。
それよりは四つん這いでいるほうが楽でもあった。
「云々。いい子だな。調子はどうだ?私の可愛い雄犬よ。
よしよし。こっちの調子はどうだ?今日は記録更新の12回をめざそうしゃないか」
まるで家畜同然の扱いで専用に拵えた首輪を嵌めると同時に斎玉子の股ぐらに手を入れて
弄りその日の調子を確かめる。その後立ち上げると首輪についた鎖を引いて部屋の中を歩き回る。
斎玉子は火女の軍靴の音に合わせて手と膝を前に出して一緒に部屋を何周も回る。
きちんと其れが出来ればおやつとばかりに四角にきった肉片を貰え上手く出来なけば
軍靴で蹴り飛ばされ更に革鞭で何度も打たれる。斎玉子の体は拷問の傷と皮鞭の後でミミズ腫れが残る。
犬扱いされる斎玉子。其れの主人として振る舞う事に悦を感じる火女であるが
火女は少々きに食わない事がある。躾けられた事は熟すが本物の犬のようには自分に懐かない。
褒美として顔の前に肉片を突き出してやればエナメルの手袋の上から頬張るが舐めはしない。
犬と言うものはこちらが愛情を示し手間を掛けた分だけそれを返して来るものであるが
斎玉子はそれをしない。第一に声を出して鳴かない。何度も鳴けと強要しても押し黙ったままである。
当然。其の度に罰を与え鉄拳制裁するし係の者を呼んで更に殴らせても其の態度は変わらない。
終いには係の者も苛立ち肋の骨を追ってしまい医療の係の者が慌てて止めに入る位でもある。
それくらい斎玉子はそれくらい声を出し犬の様に鳴く事を拒んだ。

鳴かない犬斎玉子であるが彼にも事情があった。
しかも結構単純な理由でもある。捕虜として捕まったっ当初に舌を刻まれている。
その時点で声を出して言葉を発すしても言葉は濁る。その後の投薬治療にも不手際があった為に
斎玉子は声を出すのが非情に難しくなっているのだ。唸ることは確かに出来るのではあるが。
倒錯していく状況の中で求められているならばと夜中にこっそり犬の鳴き真似もしたことさえある
然しそれは斎玉子に取っては至極難しい。舌の動きが上手く行かず満足にもそれらしくも聞こえない。
それに考えてみれば幾ら火女が犬扱いしようとも斎玉子は人間であるし
人間らしくその尊厳を尊重もしない相手の期待に答えてやる必要は無いだろう。
どうあがいても斎玉子は殴らるのだから声を出さなくも結果は同じである。

「何時も。思うのだが・・・大きいのだ・・・入らない。
私の努力が足りないのだろうか?・・・係の者。ローションっ」
最初こそ小綺麗な椅子であったはずが暴れるから傷だらけと成るそれに
斎玉子が脚を開いて座りその上に全裸と成った火女が跨る。
火女の女壷の半分位までは斎玉子の一物が食い込んでいる。
それでも未だ半分だ。
「倭之御國の漢の物は皆総じてこんなに大きいのか?
それとも私の努力がたりないと言うのか?早くローション垂らして・・・。
ああっ。気持ち良い・・・入った?入った?根本まで?ああ。たまらない」
冷たいローションを垂らして斎玉子の一物をやっと火女の女壷は呑み込む。
それでも容易に腰を動かす事は出来ずに斎玉子の肩に手を添え腰を動かす。
「あっ。こら。急に突き上げるな。ああ。。あん。。駄目。感じるぅ」
火女が時間を掛けて呑み込んだ一物であるがそれさえも斎玉子には拷問である
椅子に座られされて直ぐに投薬注射されているのだから体は猛り我慢が辛い
しかもそれなりに長い時間かけてゆっくりとしかも半分しか入ってなかったのだから
焦らされてるのも良いところだ。後ろでに手錠を掛けられているから乳房も嬲れない。
曲がった脚指に力を掛けて腰を突き上げ火女の女壁を突き上げる。
「あっ。そこ。奥襞。突いちゃだめ。気持ち良い。
あんっあんっああ。。もっと。。あん。堪らない堪らない」
斎玉子の膝がガクガクと揺れ腰が浮き上がる。突き上げられる火女が悶え身を捩り反り返る。
薬の影響とは言え園の時の斎玉子の様子は可笑しく欲望に極めて従順に従い
これでもかとこれでもかと発情する雄犬の如くと腰を突き上げる。
「あああ。駄目。駄目。イクイクイク。逝っちゃう。雄犬。逝っちゃう。逝っちゃう」
頭を振り快楽に酔いして湧き上がる熱情に体を火照らせ快楽を貪る。
「ああああ・・・ああああっ」
もう何度も味わった歓びなのに其のひも又熱く猛り突き上げ求められる快楽に火女は絶頂を貪る。

がたんと椅子が倒れる音がする。
互いに快楽を貪り火女は絶頂に昇りつめ斎玉子は熱い白濁を吐き出した。
それでも余りに激しく腰をぶつけ合った為に汚れたプラッシック製の椅子は床に倒れる。
引力に引かれ運動法則に則って火女は床に転がってしまう。
絶頂をあじわったのは良いが床に転がるほど激しかったとはと
苦く嗤い腕を床に突くとそこには犬がいる。
爛々と果てなき欲望に瞳を真っ赤に染めた犬がいる。
ハァハァと吐息が未だ漏れるのは欲情が収まってない印だろう。
其の証拠に先端には出したばかりの白濁が先端から漏れているにも関わらずに未だ一物は猛々と屹立している。
「おっ。御前・・・?」本能的にくちから出た一言は本能的な身の危険を隠せない。
それこそあっと言うまでに怒った事である。
手枷をしてるから体の自由は効かないを言っても脚は二本有る。趾は壊れても歩ける。
歩ければ疾走れる。距離も近い。床に尻餅をつく火女は四つん這いに成って逃げようとするも
直ぐに犬が体の上に覆い被さる。眼の前にある火女の褐色の尻に一物を充てがう。
直ぐ直ぐに入って来なかったのは犬が手間取ったからだ。だがするに火女の体に入ってくる。
「あっ。そこは違う。厭。入る。入ってくる。尻穴。入ってくる」
前に手を進めれは逃げられる。されど火女の手は動かずに力を込めて耐える。
自分の尻穴に固い一物を強引に入れようとする雄犬を止まることは出来なかった。
「あああああ。だめ。駄目。ゆっくり。ゆっくりだ・・・馬鹿者。
御前のは長い。長いのだぞ?あああ。。入ってくる。入ってくる。尻穴に」
メリメリ。めりめりと。普段は使うことの無い穴に一物が入ってくる。
ゆっくりとではある。ゆっくりで有るからこそ快感も強く長い。
「ああああっ。い・・・犬に犯されている。尻穴犯されてる」
この時くらいまでは火女にも多少の余裕はあったろう。
床に自分が四つん這いに成って尻を突き出し穴を犬に犯されているとしても
体位は変わってもそれも又良しであると思ってはいただろう。
それが変わりつつ自分の中で雌に堕ちてしまうのも存外に早い。
「駄目。駄目。気持ち。良い。もっと突いて。早く」
最初こそ後手に枷を嵌められたまま火女の尻穴を犯すのは難しかった。
それでも体を密着させ腰を振る内に尻穴がほぐれ具合が良くなるとコツもつかめる。
何より幾ら突いても満足など出来るはずもない一物は猛る。
目の間にいる女と言う雌の穴の全部に一物を入れないと満足できない。
否。それでも尚。自分では抑えきれない程に股間が熱い。
その熱が股間だけでなく腹にも伝わり胸にも届く。
腰をふって穴に差し込む度に熱が力と変わり片にも腕にも頭にも血が上る。
「ぐがぁ」と言葉に成らぬ声が漏れる。
それが聞こえた直後に火女は尻肉がグイを持ち上げられより深く奥まで一物が密着する感覚が伝わる。
「お前・・・お前・・・お前・・・ああ・・・気持ちいい」
ずるりと尻穴から一物が抜かれ直ぐに女壷に入ってくる。
尻穴を無理に侵されていてお預けを喰らった火女の女壷はタラタラと愛液を床に零していたから
すんなりと斎玉子の一物を迎え入れる。異変も直ぐに伝わってくる。
その犬は火女の女壷に一物を突っ込みながら尻に手をついて腰を振る。
時折手を振り上げて火女の大きな尻を張ってさえもする。其の度に尻肉がぶるんと揺れ
「ああっ。もっともった叩いて。犬畜生」快楽が奔り火女が悶える。
いつからだろう?確かに係りの者がしっかりと嵌めて括った手枷がゆるんだのは。
そうに簡単には外せない手枷を犬は簡単にはずして魅せた。
今や漢は雄と成り手足に自由を取り戻し好きに火女を犯し弄ぶ。
後ろから犯すのは飽きたのか強い力で火女を転がし上向きになった体に覆いかぶさり
足首をつかんで又を広げ又一物を突っ込んでくれば壊れた指で乳房を嬲る。
千切れ掛けた舌で口を塞げは舌を絡め犬畜生の唾液が厭と言うほど注がれる。
「駄目。もう。本当に駄目・・・。許して・・・」壁に体を強く押し付けられ
無理に脚を持ち上げられ背後から無理に犯される。
何度の何度も注がれる白濁は拷問を強いる火女の頭の中を焦がしていく。
たぷたぷと音がしそうなくらいにまで注がれた白濁が女壷から漏れて溢れば
未だ満足出来ないとでも言うように口を開かせしゃぶらせる。
飽きる事なき欲望と執拗なまでの犬の仕打ちは火女の心に雌に堕ちろと言いつける。

自分の上司王大火女が倭之御國の犬畜生の躾にと部屋の扉を開けたのは
朝に自分が入った時だど斎玉子の世話係の者惇・奕泽は思い出す。
それから他の捕虜の世話をしたり事務仕事をしたり昼ご飯に基地の外に出て
帰りに郵便物を出してとあれこれと仕事と適当なさぼりをまぜて
そろそろ勤務時間の終わりも近いとなればと上司の姿をあちこち探す
まさが今まで犬の所にいないであろうかと脚をそこに運んだのは最後であった。
一応規則であるからあの爆音国家をワンフレーズ鳴らしてから犬の部屋に入ると
なんとも奇妙な風景が目に入る。
部屋壁の奥に胡座で座り股ぐらの上に火女の腰を腕に抱き未だ女壷に一物を入れ犯す犬がいた。
奇妙と言うのは女壷を犯される火女の体に力なく腕はだらりと落ちたままで
だらしなく曲がった顔の其の眼は白く開いた口には唾泡も涎と垂れる。
犬は奕泽を見つけると飽きた玩具を捨てるように火女の体を押しやり退けると
のそりと立ち上がり欲望に猛る赤い瞳で睨んでくる。
「ひぃっ」痩せこけた一匹の雄犬であれどその餌が自分であるのは解り切る。
一瞬体が固まったのは犬雄の股間に有る一物が未だ半分勃起していた事と其の長さに驚いたからだ。
あれを無理矢理入れられたら、直ぐに逝っちゃう。と頭の中で声もした。
それでも我に帰ると奕泽は扉の向こうに直ぐに逃げ奔る。
それからが大変であった。多々が犬畜生一匹であるぞ。手が自由だと言うのが何とする。
そう息巻いた筋肉達磨の渾身の一撃を雄犬はすらりと交わす。
間髪入れずに折れて砕けた指を固く握り殴った場所は筋肉達磨の脇腹一つ。
思いかけず急所に入った所を更に更にと犬の拳が筋肉の上に叩き付けられる。
どうしたのだと駆けつける皆の前で筋肉達磨は太腿を蹴られ倒れ込んだ所に
鉄拳制裁の拳が堕ちる。もう降参だと何とか手を振って許しを乞うて見せるが
其の日までの恨み辛みが募れば妥協はしない。最後に拳を突き上げて顎の骨を砕いて倒す。
そうなると次に打てる手も少ない。部屋の真ん中で胡座を欠いて唸る人の姿の雄犬に
新しい餌を与えて其の間に火女を部屋から引きずり出すのが妙案であろうが
こんどは新たな餌となる女はどうやって助けると成る。
麻酔薬で眠らせてしまえばと其の部屋に一箇所しかない扉のを少し開け
麻酔銃を握った兵士をバタンと扉を絞めて挟む始末だ。
犬だ。雄犬だと愚弄してみても斎玉子は三歳児並の知識がないと言われる動物のそれはとは違い
ちゃんと目玉は二つあるから見れば分かるし状況判断もちゃんと出来る。
「めじだ。めじ。ばらぶべった。うむにぐよごぜ。ばがやぼう」
ドンドンと扉の向こうからとどいた聞き取り難い言葉に皆がやっと頷き飯が運ばれてくる
最初こそいつもと変わらぬ粗末な飯が運ばれるがそれじゃないと運んだ係の首を絞めると
そのまま一気に絞めて殺してしまう。躾けがうまくいっていたはずなのに何処かで何かを
踏み外したのか。とんでもなくも凶暴な雄犬がそこに居た。
至極聞き取り難い言葉をもう一回言ってくれと奕泽が扉の隙間から頼みこみ
「うむにぐよごぜ」の言葉の意味を何とか汲み取り推測してやっと牛肉のステーキが運ばれる。
医療担当の係の者が睡眠薬をまぜれば良いと提案するが。効果はあっても後で気づき
起きたら筋肉達磨の二の舞いになると誰もが諫める。
結局。基地の食堂係に一報が奔り特上の牛肉ステーキが斎玉子の牢獄に届けられる。
一皿でも二皿でも足りないとばかりに牛の肉を貪る斎玉子の側をソロリソロリと
職員が脚を忍ばせやっと意識無く失神する火女を抱えあげてやっと安全を確保する。
もっとも斎玉子にとっては動かなくなった女の体は味のしなくなった菓子と同じで
どうでも良いだけだし其の頃にはやっと猛る熱も収まり漸くとひとつ人心がついたと言うところである。

斎玉子は常人である。
子供心に描く英雄的な肉体等持ってないしヲタクと名乗る輩が信じる能力もない。
「特に大きな変化はないって・・・あんっ・・・
常人の体とかわりないはずだけど・・・んんぅ・・・筋肉の密度に変調があるしいわ。
・・・ねぇ。入れて・・・我慢出来ないの・・・あぁやっぱり素敵」
其の部屋の中を監視する機材など時に無いというのに奕泽は体裁を気にする。
だから脚の悪いのを言い訳けに用を足す振りをして斎玉子の体を支えトイレに籠もる。
あとは互いに唇を重ね制服をはだけて乳房を嬲らせる。
いくつもの変化があの日の後に起こる。最も未だ斎玉子は囚われのままだ。
先ず火女は姿と見せなく成る。奕泽曰く。肉体よりも精神的な障害が大きく
今は自宅療養で夫と共にいるそうだ。たしかに年上であるとは思っていたが人妻であるとは。
最もあんな情事を経験したら夫との夜伽が上手くいくはずもないと言えば。
「私もそうよ・・・戻れない・・・貴方のためなら何でもするわ」奕泽も喘いで頷く。
食事もよくなり痛めつけられた体の傷も治療が施される。全ての傷が言えるわけでもないし
痕の残る。とりわけ頭の中に刻まれた拷問の記憶は一生涯ついて回る苦痛だろう。
復讐も当然に心に炎を滾るし筋肉達磨も医師も況してや狭いトイレの壁に手を突いて
一物に尻を打ち付ける奕泽でさえもいつかはちゃんと始末を付けるとも考えている。
[何時逃げられる?]
「もうちょっと待って・・・あん。そこは駄目・・・後ろよ?」
[好きだろ?強請れよ]
「ああ・・・算段をつけてるの・・・簡単じゃないの・・・恥ずかしい
貴方が使えるようにって開発してくれた穴。尻穴にぶち込んで!」
メリメリと一気に尻穴に一物がめり込み奕泽が悶え身を反らし絶頂を貪る。
斎玉子の雌犬にと落ちた奕泽は筆談で話をする。
火女が斎玉子から引き出したい情報の内容も把握出来た。
それは以前名も体の味も知らない頃に奕泽が音の拷問の時に聞いていた物であるが
倭之御國中央管区鉄道基地に鎮座する弐番館の動きを止めた列車砲の射程距離範囲だ。
それは来るべき参番艦との戦闘に置いて確かに驚異である。
現状では大まかな推測は出来ているらしいが確証がない。
したがって漢縁の軍が捉えたその捕虜への尋問事情聴取は急務であったが
それがどうして上手くいってない。当然であると斎玉子は奕泽に答えて告げてやる。
自分が所属した四六特団はあの基地の常駐部隊ではない。
陸の船壱番艦の後始末と弐番艦の撃破を目的とした機動部隊ではあるが
中央管理基地は一時拠点として補給支援を受けただけでもある。
特に先の戦いで損害を受けたのは確かだが後からのこのこやってきた部隊が
陸の船壱番艦を勝手に潰し彼等から敵討ちの機会を奪ったなら尚のことさら
列車砲などと言う虎の子の存在を喜んで明かすはずもないし。
ましてや列車砲がその姿を魅せて号砲打ち放ったのは四六特団が壊滅状態に近かった。
列車砲の存在も知らす逃げ惑っていた四六特団の兵士を捕まえて幾ら拷問しても
時間の無駄である。知っているはずと答えを疑っても本当に知らないのだから
知らないと他の兵士は言ってる。貴様ら秘密警察は何処まで馬鹿なのかと
奕泽の尻穴を犯しながら斎玉子は怒りをぶちまける。
御國の民と軍規に誓いと起てた兵士とは違い。
斎玉子は一次雇いの従軍写真家だ。そりゃ確かに真似事で誓いは起てたとても
意地をはってもしょうが無い。ここまで情報と事情を話したのだから捕虜扱いは
止められなくても責めて拷問は止めてやれ。それともう少し自分の処遇を改善しろと
又激しく尻を突き上げたのが功を奏したのか少しの後、他の四六特団の兵士は
秘密警察管理が軍の管轄に戻される事に成ったと尻の肉を手で広げた奕泽が教える。

「うっははははは。復活だ。完全復活だぞ。
私の雄犬。手間を掛けてくれたな。否然し。もう遅れは取らんぞ
私の美しい脚の前に平伏せるが良い。馬鹿犬め。
あれ?ピンポンって何?ピンポンって?爆音国歌じゃない?」
自宅療養と軽い投薬治療のお陰でその日見事復活を成し遂げた王大火女は
部下の係の者達の制止を軍靴を鳴らし真っ直ぐにと斎玉子の部屋の入口の釦を圧して
扉を開いて脚を踏み入れた。然し弐度と参度と釦を圧しても鳴るのは可愛げなチャイム音である
「あれ・・・?可笑しいわね・・・?
あれ・・・?御前。雄犬よね?随分とまぁ~~~立派に筋肉ついて。
何?細マッチョだっけ?相変わらずご立派な一物ぶら下げて・・・
あの・・・。私出直してくるわね・・・御免遊ばし・・・ひゃ。駄目っ」
国家爆音詠唱の釦はいつの間にか一般住宅の可愛いチャイム音にすげ替えられ
全くもって拷問開始の合図にならない。自分が嵌めてやった首輪は床に塵屑同然に投げ捨てられ
躾けた雄犬はその姿を別者にと変化させ眼に爛々と炎燃やして火女を待つ。
一部の隙きも魅せずに飛んで跳ねると火女に掴みかかると玩具の布を裂いて剥ぐ。
すこしでも唯一の扉に近づこうとばたつかせる手首をつかんで手繰り寄せ
脇の下から腕を回し顎を掴み回して唇を奪い舌を絡め御前の好きな味だろうと唾液を注ぐ。
ずっと待って待ち語がれたと言わんばかりに片太腿を高く上げさせ
パックリ開いた襞に一物をあてがい一気に貫く。
「ああぁ・・・欲しかった。・・・御前のこれがほしかった・・・」声に漏らし濡れる女の壷を突き上げる。
それでも未だ自分が上位であると願う火女の思いは打ち砕かれる。
「そんな・・・私が・・・こんな格好?」
力任せに背が押され汚れた床に顔を付け張りの有る乳房が床に潰される。
両手首は斎玉子が強く後ろに掴んで引くから自由は効かない。
本当に雄犬に好きに勝手に犯される雌犬の様で貫かれる。
「これは厭。これは厭。お願い。許して」
哀願すれば尚の事に片手で頭を床に押さえつけられグイグイと強く顔をこすり付けらる。
雄犬が床を舐めろせがんでいると判ってしまうと最初こそは嫌嫌ながらも滲みの残る床をぺろりと舐める。
何度も何度も床を舐めさせられ苦い味が舌に染み付くと雄が尻に手を突いてぐいと突き出す。
後ろから尻を突かれれば床についた手が勝手に前にでる。又突き上げられば反対の手が動き。
一歩前に出れば又尻を突き上げられる。火女は散歩させられると気づく。
雄の一物を女壷に加え突き上げられて四つん這いに成って散歩させられている。
其の眼に見えずとも自分の股ぐらが咥える雄の一物が首輪の変わりを成し絆と結ぶ。
雄犬の突き上げた止まるとそれを合図をばかりに火女は顔を床に付け舌を出して舐める。
数回突き上げられば膝を前に出して部屋を何周も回る。
それに雄犬が飽きると床に体を押し付け這いずり潰れた脚の指を舐め回し
一本一本しゃぶりつくし雄の体を這いずり昇りありとあらゆる場所を舐めます。
竿を握り扱きながらも漢睾を口に含んでは舌で転がし後ろに回っては
雄の尻肉に顔を埋めては喜んで尻穴を舐め回し其の味を覚えようと舌先でほじる。
一度感覚が麻痺した火女の頭の中は元に戻らず雄犬の求めるままに雌犬と堕ちる。
犬の躾けと言うのにも少々度が過ぎることであっても群れの長に仕える雌犬であればこそ
そこに歓び快楽見つけてしまえば斎玉子が飽きて尻を叩けばわんっと鳴き。
注ぎ込んで貰った白濁が溢れないように気を使いながら尻を振り四つん這いのままに部屋を出ていく。

「王大技官。すごいですね。あそこまでしてしまうなんて」
「そんな事ないでしょ?群れの長には逆らえないの。
貴方だってそうなりたい癖に。そうでしょ?奕泽係官」
昼時の秘密警察職員食堂の中で二人が言葉を交わす。
「勿論。羨ましいいです。
私にとっては自分の漢でも王大技官にとっては群れの長なんでしょう?
私もそう扱ってほしいなぁ~~~。それより気づいてます?」
「勿論よ。秘密警察だもの。噂風は早いし噂は疑って当然。気を付けるべきだわ」
「はい・・・。気をつけます」
何気なくも昼ごはんを突きながらも拷問担当の二人の技官はこっそりと当たりを警戒する。

技官二人の心配はやはり的中する。
漢縁の御國に置いても最近は少数民族への迫害や男尊女卑。肌の色や容姿の違いからくる偏見
それぞれをまとめて差別を言うのであればその是正は大きな社会問題となっている。
人はみな同じではないし群れとは言わずともコミニティに依存しそれに準じない者を
排他的な態度で迎える。それを昔からある一種の伝統として肯定する者が居れば
それはもう時代遅れと宣言する者もいる。少数派で合ったはずの彼等の勢いは
時代の海練に翻弄されて時に大きな波にも小さな泡にも姿を変える。
今はそれが大波となって一般企業はもとより軍を含め秘密警察にも押し寄せる。
「ですから過去であれ現在であれ行われた事が事実であろうとなかろうと
疑いがあるのなら確固とした証拠に基づき倫理規定と照らし合わせて判断されるべきです。
それなのに何故。この斎玉子と言う人物の尋問記録が一切ないと言うのはどう云うことですか?」
倭之御國の雄犬と呼称される斎玉子を管轄担当する長官は尋問官のスタッフの前でわめき散らす
監察官に言い訳する言葉に詰まっている。
のらりくらりとはぐらますも限度があればついに監察官の女性は切れて
「その捕虜に直接私は詰問致しますっ」と宣言する。
願ったり叶ったりと歓びを隠さなかったのは火女である。今後に狙う展開において彼女は適任でもあるからだ。
「犬長様・・・。
本日の餌で御座います。何分拙い者とは存じますしお口に合うか知れずども存分に楽しんで下さいませ」
意味も解らず兎に角不吉な言葉を聞かされた監察官の眼の前には人にしては長い一物をぶら下げる漢がいた。
傲慢な態度を崩さない火女に監察官・艺涵の顔はが無理に捕虜斎玉子の股間押さえつけられ愛撫を強要される。
一物が徐々に大きく固くなれば口を開けろと命じられそれも又呑み込むのを強制もされる。
「良いか。今日から御前は犬長様に仕える雌犬となるのだ。光栄に思え。
逃げられるなと思うなよ。我らは秘密警察であるからな。勿論盛らればこの動画を公開する。
御前の上司は喜んで今夜のおかずと決めるだろう。楽しみだな」
自分で大きくした漢の一物を口に納め呑み込む様を携帯のカメラでしっかりと撮影される。
艺涵はあまり男性経験も少ないのも有り長い斎玉子の一物を呑み込むのにも苦労する。
止めてくれとも哀願してもそもそも相手が拷問官では戯言は聞いてくれるはずもない。
「何だ?貴様。形の良い乳房を持ってくる癖にちょっと小さいではないかっ。
それで犬長様が悦ぶと思ってるのか?バストアップしろ。あと参センチ。
彼氏が居な上司にでも毎日揉んで貰え。何だと?そんな事しても大きくならないと?
貴様。口答えするか。雌犬の癖して。お仕置きしてやるっ」
理由のわからぬ屁理屈を投げつけられては皮鞭が尻に飛んでくる。
涙を流してこらえてもなれない内は痛みに慣れもせず苦痛でしかない。
大きくも小さなもない乳房に爪を立てられ涙を流し猛る一物を三分の一呑み込んでも
それ以上を無理だと首をふれば。
「私よりへたではないか?さきっぽと少ししかはいってないぞ?
そんな事で犬長様が納得するはずがあるまい。係の者っ。ローション」
バタンと扉が相手ローションのボトルを抱えた係の者が入ってくれば慣れた手付きで
斎玉子の一物に垂らして濡らしていく。それでも経験も数のすくない艺涵の女壷はきつすぎる。
最後は火女が無理矢理腰を押さえつけて圧して下げ根本までずぶりと指しいて呑み込み。
「駄目。奥の壁開いちゃう。奥の壁壊れちゃう。御願いします。動かないで。
ちゃんとしますからちょっとだけ・・・・ああ・・・意地悪。だめ・・・ああん」
女壷の更に奥にある壁を直接刺激され絶えきれず艺涵の四肢はガクガクと震える。
そんなこれくらいは序の口で一度腰が動き出せばされるがままに受け入れる。
斎玉子の一物を女壷に刺され咥えながらも火女にの舌が口を犯せばそれに答え
乳房を嬲らればぷくりと尖らせる。斎玉子の胡座の上で求められ教えられるままに艺涵は溺れる。

初めての時こそ溺れて流されたし情事がすめば我に帰り職務に忠実にあろうと
二回三回は脅され渋々とで合ったが犬長様に尻を付かれて散歩させられると
惨めさと快楽に体が痺れて頭が麻痺し救いと絆を求めて艺涵も斎玉子の体を舌で舐め回し
「貴方様の雌犬で御座います。何時でも私の穴をお使いに成って下さい」
骨の曲がった斎玉子の趾を舐めて忠義を誓う始末となる。

「筋肉くばかりで役にたたん。廊下の前にでも立っていろ」
係の者と呼ばれた逞しい筋肉を誇る筋肉達磨の係の者の漢は悲劇の日々を送る。
一度あの日に倭之御國の犬の拳に敗北してからの日々の大半をひたすらトレーニングに費やして来た。
拷問官としてひたすらに鍛え上げた拳と筋肉で暴力の渦に身を置いていた彼である。
泡を吹いて倒れた火女さえ戻ってくれば以前の様に又自分の出番が在るだろう。
その時こそはあの犬を鎖に吊るし鍛えた拳で殴り殺すと復讐を誓っていたが
出番はない。
火女が復帰して数日立つものの全くもって声も掛からず。いくら待っても出番はなく。
ついには御前はもういらないからと火女に冷たく突き放され辿りついたのが
国家秘密警察の入り口ゲートの守衛警備だ。自分の体には狭すぎる守衛室に籠もって
ゲートの開閉釦を親指でぽちりと押すだけの毎日をぼぉ~~~と過ごす。
医療関係を任されていた係の者は先の者よりは恵まれているがそれでもつまらぬ日々が続く。
以前は火女が痛めつけた犬の漢の治療や投薬を初め独自研究した薬品の試験的運用も
ある程度認められていた。特に人の筋肉の改善と向上を目指す研究に半生を捧げてきた彼に取って
犬の漢に対しての投薬実験は絶好の生体実験の機会でありそれもある程度の効果と成果を
上げる兆候があったとなれば尚のこそ。上司の火女が舞い戻ってきた後は投薬実験は脇に
押しやられ、精々一般世帯に出回る位の効果の余りない強壮薬とか健康促進のサプリとか
余りやりがいのない仕事しか回ってこないとなればやる気もなくす。
倭之御國の犬の捕虜と尋問の管理を司る秘密警察の長官も奴の処遇を決めかねていた。
王大火女に扱いを任せているが、一度は確かに実質的に有効な情報を得られたが
それは軍から託された四六特団の捕虜兵士への尋問が全く的外れて意味のないものだと
証明しただけである。つまりは自分達が無能な馬鹿であると証明しただけに過ぎない。
それでは犬の漢にこれ以上の利用価値が在るかと言えばそうとは言えない。
これ以上に有益な情報を得られないと判ってはいるがどうすれば良いかと成れば困り果てる。
秘密警察の管轄から軍に戻してしまうのが楽ではあるが部屋からどうやって出すかが問題である。
あの犬にとってあの部屋は言わば縄張りであってそこの入れる者は限られる。
銃を構えた兵士を送り込めばどうして気がつくのが扉の前で待ち構え
突入した途端に血祭りに上げられる。寝込みを襲おうとしても眠りが元から浅いのだろう
結局兵士は瀕死の状態で担架の上で悶て失神する。食べ物に薬をまぜて眠らせようと試みれば
匂いの違いを嗅ぎ分け怒り出し、その時ばかりは縄張りの部屋から出てきて食堂まで
奔り突き、御前が不味い飯を作ったのかと舌に切れ目が入った口で怒鳴り散らし
料理人に八つ当たりして頭突きを食らわす。病院に運ばれた料理人は頭蓋骨が割れたと聞く。
後で翌々と犬の漢の状態を医者に聞くとどうやら無許可の人体実験を拷問の際に施したらしく
その影響で人体の筋肉密度に変化が発生してるらしく。常人では対処が難しいとも
なんともよくわからない報告が上がってくる。
結局直属部下王大火女の進言どおり生かさず殺さず現状維持が妥当な処置にと落ち着いている。

いつでも良かったがいつでも良くなかった。
拷問官火女と部下奕泽、監察官の艺涵らは幾度となく計画を立てては練り直し
国家秘密警察管理局の拷問室から斎玉子を逃がす算段を立てている。
大まかな手筈は既についていても肝心の斎玉子をどうやって敷地の外で運び出すかの
タイミングが掴めてはいない。いつまでもあの部屋で情事を楽しんでいるわけにも行かない。
本人が逃げたいと言ってるしそれに従わわないと相手にされなくなる。
かと言って斎玉子が思っていたほど倭之御國上州自治区領地とはかけ離れた場所に
囚われているのだ。斎玉子は捕虜と成った時にそれ程長い距離の移動とは感じていなかったが
実際には強力な睡眠鎮静剤を投与され空輸されたとは言え辿りついたのは地図で示せば
漢縁之御国の下部の付近でありおいそれと上州自治区領地辿り付くのは難しい。
更には上手く秘密警察管理局の敷地を抜け出したとしてもお膝元では意味がない
責めて漢縁の國でありながらも雑多な民族が多い安全な街まで送り届けるには
手間と人手と資金が必要である。
拷問官火女の元に新しい捕虜が届く。火女は当初興味を示さなかった漢は意外な所で訳に立つ。
その男はある情報を齎す。四六特団でも鉄道管理兵でもない漢は地殻変動管理諜報科に属する
学者兵であるとも名乗った。それは一体何の仕事をする部署であるのかと漢の股間を
ブーツの踵で潰しながら問いただせば鉄道を管理するには線路がいる。
その線路を引く時に地震などでの影響で後にずれないように事前に調査をする仕事と悶答える。
面白い事にその学者兵は近い内に漢縁の土地でも震災とも呼べる
地殻移動による大地震が起きると断言する。試しに地図に其の場所を示さてみると
直下震源ではないものそれなりに大きな地震が発生する場所に秘密警察管理局の在る場所も含まれる。
それは斎玉子を逃がす絶好のチャンスに成り得るが大自然の成り行き任せは心もとない。
逝かせてくれたら日時を吐くと強請るので革鞭で漢睾を叩いて逝かせてやると
白目を向いて失神する前に漢は日時時間を正確に吐く。

確して斎玉子が昼飯のカツ丼を参杯食べ終わり膨らんだ腹を撫で回す午後。
実に漢縁の國は参拾年ぶりとなる大地震が漢縁之御国の大地を揺らす。
倭之御國出身の斎玉子は地震に慣れていたがこの國の民は違うらしい。
建物事態も的確には地震対策がなされては無く最低で在ると成れば
電子制御の扉でも緊急時には鍵が外れる。閉じ込め対策であった。
揺れがとまった後に恐る恐る斎玉子が扉に近づいてみれば向こうから勝手に開き
「犬長様早く。逃げますよ。今日がその日で御座います。
いつまでもぶらぶらさせてないで。咥えたくなりますけど。
我慢です我慢。これ着てください。早く早く」
まともな服とは言えない病院服でも布の感触がむず痒い。
火女の言葉に促され慌てると車いすに腰を落とせと指を刺される。
直ぐに奕泽が顔と脚にぐるぐると白い包帯を巻きつける。
「怪我人よ。怪我人。ちょっとそこのでぶ。どきなさいよ。どけって言ってるのよ。
あら。そこの坊や。可愛いわね。怪我人なのよ。通してくれるかしら。
どけって言ってるのよ。そこの禿げでべそ局長。玉踏むぞ。玉。どけってば」
冷静に考えれば地震があった直後に包帯を巻いた漢を乗せた車椅子が
施設の廊下を疾走するのは可笑しい。それでも参拾年ぶりの突然の地震の後では
狼狽を隠せない職員の合間を堂々と罵声とナンパを繰り返し奔る車椅子を咎める者は確かに居ない。
斎玉子を犬長と呼び忠誠を誓う火女達の策に抜かりはもない。
拷問室から車椅子を疾走させ地震騒ぎに乗じて幾つかの検問扉を通り抜けても
さすがは秘密警察職員である。迅速に体勢を立て直すのも当たり前で俄仕込みの車椅子では騙せない。
それも計算のうちでもある。火女は在る種特殊な情報を扱う資料室の前に車椅子を止め
斎玉子を奥へと促す。此処で暫く忍んで耐えて下さい。後は監察官の雌犬が引き継ぐと
言い残し資料室を管理する係の者に賄賂代わりと相手をしてやる。
この部屋で参時間か四時間を過ごた後に今や忠実な雌犬に堕ちた監察官艺涵が
人工皮膚のマスクと付け髭変装用具一式と監察官の制服を大事に抱いてやって来る。
一連の変装と終わらすと時間が無いのでと口づけだけで済まし
賄賂代わりと火女に嬲られた後にまんまと薬を盛られ鼾を描く管理人を後目に
部屋をでて廊下を二人で歩く。斎玉子は舌に切れ目があるからまともに喋れない
もっとも其の必要はなく。検問扉の前では艺涵が係の者に愛想を振りまき扉を潜る。
最後の関門と思われた施設守衛ゲートさえも詰める漢が筋肉達磨の係の者で在るなれば
偽造されたIDカードも禄に見ずに最近はトレーニングも諦めつつ萎む筋肉の親指でゲーム釦を圧してくれる。
後は特に止められる事もなく。地震の影響で慌てふためく漢縁の民の街の初めの隠れ家と辿り着く。
其の晩は一夜そこで過ごし次の日には少し人心地のする食事と衣服に着替え復帰しつつ在る
鉄道列車で三日ほどの街まで客車に揺られ最後は車で二日とひた走り
漢縁第弐の人混み激しい都市へとやっと斎玉子は逃れて魅せた。
実に斎玉子が人形砲弾の襲撃から逃れ捕虜となって凡そ参ヶ月と半分。
其れが斎玉子莉玖が漢縁之御国で群れの犬長と呼ばれる諜報員として活動し始める刻である。

「退けて。退けて。男色好みの中尉達の視姦の的のでっかいお尻よ」
ひらひらと細い手指を返して軍妻しずゑが寝台で微睡む且来の腹をポンポンと叩く。
「儂は男色には興味なし・・・知っておろうが・・・大体いつになったら・・」
どっこいしょと寝台の上に大きな尻を乗せてしずゑが毛布の下に半身を潜り込ませる。
「何言ってるのよ。私がしてあげなくてもそこで欠伸してるわんちゃんとか
でっかいお姉様とか食堂で仲良くお尻並べて饂飩啜る大佐がいるでしょ?
・・・ねぇ。これ。貴方の知り合いじゃない?何か憶えがあるの。
・・・ちょっとしてあげようか?」自分で言って嫉妬してれば世話ないのであるが
軍妻しずゑは質の余り良くない新聞の広告欄を指で突いて且来に見せる。
もう半分程は眠りにつこうとしていた且来は片目だけ開けて軍妻が指差す記事を
ぼんやりと見つめた。

[長さ比べ三本勝負の竹馬の友へ
当方・遠き漢縁之御国にて饂飩屋を営もうと企む者成り
つきましては財布の重い友の援助を少々頂戴したいと思って思って折ります
変わりにこちらかは水上の船より陸の船読本第参巻第四巻付録付き
それから漢縁御国の民と軍人の密会絵巻その他を進呈させて頂きたく候
是非に連絡頂戴な。太さで負けても長さで勝った長さ比べの友より]

「長さ比べ。長さ比べ三本勝負?長さ比べ三本勝負の竹馬の友?
あっ。彼奴か?否彼奴に間違いない。云々。面白い奴だった。
便所で用を足していたらひょろひょろと背の高い奴がやって来てな。
首に写真器をぶら下げておった。そいつがが隣で用を足し始めるのだ。
それでな。儂も彼奴も背が高いだろ?仕切りなんてあってない様なものだ。
それで何となく覗いてみたら。彼奴のあれは結構長いのだ。
彼奴も儂のものを覗き込んでにやりと嘲笑う
こうなるとだな。漢の意地の張り合いの長さ比べの比べっこと成る。
どっちが長いとかは別としてだな。意気投合し竹馬の友と肩を叩き会い
其の日は外街に繰り出して酒場で拾った女と4人で朝まで色々と騒いだのだ。
その長さ比べの竹馬の友が今更どうしたと言うのだ?
確か彼奴は四六特団の写真家とか・・・?」
半ば微睡む意識ではあったが懐かしい友の顔を活字新聞の中で見つけ
嬉しそうに且来は半身を寝台に起こす。
「漢って馬鹿よね。変なところに意地張って真剣になるのよ
でも・・・これって暗号じゃない?
饂飩屋の資金の援助は救助を求めてるのよ。きっと
本って言うのは陸の船読本第参巻第四巻はあの陸の戦艦の情報だわね
付録っていうのは機密情報の事。民と軍人の密会絵巻は怪しげだけど
私達の知らない重要な秘密よ。
つまり・・・貴方の長さ比べの竹馬の友はきっと漢縁の國の何処かに居るのよ
四六特団に居たならあの戦闘で敵に捕まったのじゃないかしら?
全ての遺骸と兵士を救えた保証ないものね。
その後逃げ出して機密を握ったまま隠れているのよ。
救助を待っているのよ。きっと。
ところで貴方?私達結婚してるわよね?
竹馬の友と酒場女と色々って何の長さを比べたのかしら?」
声は甘く優しくても眼が嘲笑わずに細い手が股ぐらに伸びて握り潰そうと迫る。
「きゅっ。急用で御座る。火急の要件で御座る。漢同士の秘事で御座る」
軍妻の其の眼を盗んで遊び呆けた一夜の乱痴気騒ぎを声を張り上げ誤魔化すと
動けるでぶの四肢を活かしベッドを脱兎の如くと且来は飛び出す。
「漢同士の秘事って嫌らしいわ。変態だわ。
弐ⅱちゃん。おいで。漢同士の秘事のを楽しむ夫の帰りはきっと遅いから
女同士の秘事で体の火照りを沈めましょ」ソファを寝床と決める猟犬の女に向かって手を広げる。
「わんっ」と犬の鳴き声を真似。靭やか体をくねらせ弐ⅱは軍妻の寝台へ四肢を滑らせる。

「頼もうっ。夜も遅くも火急の用と成れば失礼御免。
こら?小童司令官。御前。年上お姉さま趣味か?粗末な物を半分立ておって。
そちらの淑女殿も少年趣味か?相思相愛は羨ましいが。風呂上がりの肌にタオルはいかん。
そこは全部観せてやらぬと小童の息子もやる気が削がれるぞ?
何なら儂が手ほどきしてやっても良いが?そこの小童よりも死線をくぐっておるからな。
良いからしまえ。粗末な奴を。竹馬の友から連絡が合った。
四六特団の生き残りの捕虜からだ。御嬢さん。美人だな。ちょっと手合わせでも」
「夜中に突然なんですか?且来准尉殿。ほとんど下着ですよ?し・た・ぎ。
褌一本で僕の部屋に入って来て。ドアの修理代請求しますからね。絶対。
お姉様趣味だって良いじゃないですか?甘えたいの!僕。
見つめ合わないで。二人で見つめあっちゃだめ。取らないで僕のお姉様
四六特団の生き残りの捕虜?」
一頻り顔を真っ赤にして怒鳴った小童司令官代理と且来はその後
互いに寝巻きのままで額を突き合わせ状況を検討する。
その後丑三つを超えると言うのに作戦指揮所に関係する将校が呼び出され
寝巻き姿の司令官代理に葉っぱを掛けられ捕虜救出及び支援を目的とした
長さ比べ三本勝負の竹馬の友作戦が立案・実行の運びとなる。

 

 

天鼠蛭姫

天鼠蛭姫

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