配達人・箱首

朝には今は誰もが日々の生活費を削ってまでローンを組みやっと手に入れる弐幡と言う國の工員が
作り上げるバイクに跨がり職場へと向かう通り街。もしロンその大半は五年から七年位のローンを組んでいる。
夜にはれば通りの雰囲気は一変しバイクにくくった屋台が運び込まれ活気あふれる屋台通りへと様変わりする。

もぞもぞと何かの気配を感じとって白噸(はくとん)重く閉じられたはずの瞼をこじ開けてみる。
だが然し・・・。目の前にあったのは灰色の壁だ。
あまりに眼の前に壁があるので何かどうなってるのかなんてわからない。
困惑然りであっても白噸は人種人類であるから当然に視線を動かして周りを見ようとする。
白噸は人として四肢の構造を持っているのだから首を回せは右も左の風景も見れるはずである。
だが然しこれも又・・・。
「あれっ?何だ・・?くっ・・・首が回らない・・・?何だこれ・・・?」
右をみようとした白噸の顔は余り動いてくれないようだ。
首を回すと言う事が今の白噸には出来ないらしい。
不思議にも思うがそれでも首を捻ってみればある程度は視界が動く。
「なんか・・・変だなっ?・・・でも・・こっちも壁だぞ?」
左に首を回して周りを観ても壁である。反対側も同じである。
少し目が慣れて来たのだろう。それでも正面を観ても左右を観ても灰色の壁だ
しかも余りに目の前に有るので壁が有るのは理解できるが、それだけだ。
「どうなってるんだ?首が回らない・・・てかっ。どうなってるだっ」
「煩いぞっ!箱四番っ!・・・・黙れよ!」
「えっ?煩いって?・・・箱四番って・・・僕っの事?・・えっ?どうなってるんだよ」


天鼠 蛭姫ノ壱

天鼠 蛭姫ノ壱

0 0 votes
Article Rating
Subscribe
Notify of
guest

CAPTCHA


0 Comments
Oldest
Newest Most Voted
Inline Feedbacks
View all comments
テキストのコピーはできません。