とすとすと踵を潰した草履靴を鳴らして比較的、体格の良い物が商店街を歩いていく。
袖に白の二本線の入る紅いジャース姿の体格の良い女性。何かしらの競技に身を尽くす者だろう。
女だてらと言うのも気が引けるも確かに背も高く上半身も逞しくも下半身も其れに負けてはいない。
鍛え上げられた四肢に紅いジャージ姿。右手にはその日の夕飯の買い物にしては大きはビニール袋。
平均的な漢児でも中々に食べ切るには苦労する程の大盛りの4つほどの牛丼が入っている。
この國の代表的な女性国技としても名高い丸太回しと言う国技に選手として戦える内は
捧げようと極めてもいる。当然に色と恋にも縁遠くも食事と練習が人生の全てでもある。
自分が道を歩けば人並みが割れる。其れほどまでに目立つし大柄なのも解ってる。
本来であれば細身で胸も無くても活躍できる競技を選びたかったが、何故であろう。
腕自慢の怪力はともかくも、時に邪魔に成るほどにも乳房が大きいとなれば尻肉も分厚い。
女性であるからとしても逞しさと腕力次第でのし上がる世界に置いて豊かな四肢は時に邪魔でもある。

のそのそと商店街を歩けば人並みが割れる。
いつもの事だと思ったら何やらその時は違うらしい。
物好きな輩が四肢を視姦するのに忙しく、その女性に睨まれて慌てて脇にのけて行く。
其の中に一人。こっちへと向かい歩いてくる女性がいる。
しとやかな仕草で自分にも負けずと劣らずにおおきな乳房を前に突き出して歩いてくる。
手に持つのは主婦の参種の神器と買い物籠を肘を曲げて抱えてる。
そこから見ても夫に使える人妻に違いない。
途中まで回りの店先の商品に気を取られているのかあっちこっちと顔を巡らしてる。
のそりのそりと踵を潰した草履靴を前にだせば、動きやすい運動靴がパタパタと進む。
互いに声が届きそうな距離で互いに気がつき立ち止まる。
普通にそのまま歩き続ければ四肢をぶつけて鉢合わせに成るからだ。
本能的に立ち止まれば背の高い女性が上から見をろして長いまつ毛が揺れる。
競技者の女性よりは確かに低い背であったもそこら辺の者よりは確かに高い人妻が
素っ頓狂な顔で顎を上げて見つめ返す。
どさっっと音がして紅いジャージ姿の女性の手からビニール袋が地面に堕ちる。
しとやかな人妻主婦は四肢の力が溶けて消えだらりと堕ちる買い物籠、かろうじて指先が柄を支える。
「わ、妾は大猩々千鶴・・・・オオショウジョウチズル」
「万歩しずゑです・・・。素敵な名前。大猩々千姫さん」
黒頭雑踏人々行き交う夕方まじりの商店街のど真ん中。
巨躯も逞しい大猩々千姫と万歩しずゑと二人がじっとみつめあう。
「がっ、我慢できない。・・・奥さん・・・こっち・・・」
「えっ・・・。ひゃんっ」
巨躯でもあり逞しくも大猩々千鶴の綺麗な手がむっちりとした万歩しずゑの腕を無理に引けば
足がもつれて転びそうにもなるだろう。勿論、競技者であれば反射的にしずゑの腰に手を回して支える。
「あっ、有難う御座います。逞しくて素敵」思わず本音がしずゑが本音を漏らす。
「何のこれしき。そんなの良いから・・・こっち・・・我慢できない。
「えっ。それは・・・」


「嫌なのか・・・・?」
「そんな事申してません・・・はやくっ」
地面に落ちた牛丼のビニール袋を其れよりも今は、とおもっても食べ物を粗末には出来ないと
慌てて披露も人妻しずゑの手を引き人目を避けて狭い裏路地のレンが壁に圧しつけて問う。
物欲しげに強請るしずゑの言葉が届く前に唇を割って舌を入れてやる。
クチャリと音がして舌を激しく絡めて来るのは人妻のしずゑの方だ。
競技人生に没頭する千鶴は十分にも新鮮でたどたどしくも成れているのかしずゑの舌は妖艶に蠢く。
「初めてだから、旨く出来ないかも・・・」強情であっても此処は素直に白状すべきと千鶴が告白する
「私も女性相手は初めてですけど・・・乱暴にして下さい」
人妻であるのは多分そうだろう。抑圧された生活を送るのか夫にも其れと強請るのか
意外にも乱暴に扱ってほしいとしずゑが強請る。
もとより腕力に自身もあり自慢であれば細首の襟元に指を掛けて引けばびりりと破ける。
しずゑにしては珍しい黄色のワンピースの胸元が破れぶるると揺れる乳房を下に手を当てて
持ち曲げると濃紫のブラジャーが邪魔に思え、それも釣り下げる。
「大きいな。張りも有るし卑しい乳房してるな」手に伝わる重い感触がたまらない。
「千鶴さんのも燃せて下さい・・・」
他人どころか身も知らずの女性に乳房を嬲られていると言うのに四肢が火照り声が上ずる。
「これでいいのか?旨くできないかもだけど・・」
「素敵っ。温かくておっきくて厭らしい・・・」
漢との営みも久しいからましてや女性同士で乳房を押し付け合うのも初めてだ。
拙くても人妻・しずゑの欲求に応えジャージの上着をスポーツブラと一緒にめくり上げ
自分で支えてしずゑの乳房に圧しつけて嬲りあう。
恥ずかしいと思う程にはっきりと判るほどに濃い乳輪の真ん中の乳首は既に勃起してる。
「ああっ、素敵」
経験と技に未だ余裕があるしずゑでも千鶴の乳房がぶつかり刺激を得るとすぐに乳首を
勃起させ喘ぐもトロンと目がうるむ。
互いに大きな乳房を圧しつけあい互いに乳房を弄り捻り火照る四肢を慰めあう、
「なんて・・・素敵なんだ。一目ぼれってあるんだな」
「ああ。気持ちいい。私も好きですの。千鶴さん。もっと・・・んん・・」
出会って分という時間も掛けずに裏路地で互いの四肢を求あう二人の女性の恥辱は
今も暫くも終わらずにずっと続いてる。


「最近、頑張っているのは良いが少々はりきりすぎじゃないか?
國予選まで未だ時間もあるんだぞ?婚を詰めすぎて怪我をして・・・・」
「大丈夫だっ。妾の事は妾が一番良く解ってる。ちゃんと加減もしてる・・・」
その日一日の練習課題を熟した後もトレーニンマシンに座り四肢を動かしなら大猩々千鶴が吐き捨てる。
勿論、嘘である。
頭の薄毛が最近濃くなったと思えるのおでぶのコーチ。長年の増毛剤の賜物とは思えないから
恐らくは恐らくは鬘だろう。千鶴の事を心配してるには違いないが其の半分は欲望だ。
一心不乱に四肢を動かせばトレーニングウェアも汗に濡れる。その様をじっと見つめて視姦してるに違いない。
厭らしくも艶めかしい視線を四肢にさらしながらも力を込めて器具のパドルを引き絞る。
ぐいっと絞れば乳房が揺れて汗が飛び散る。其れが又たまらないとばかりに鼻の下が伸びてる。
もっとも千鶴は漢共の視線などどうでも良い。
大事であっても國予選までには確かに時間もある。今に頑張って怪我でもすれば取り返しもつかない。
それでも頭に浮かぶ光景がずっと離れない。
もう弐週間にも成るのだろう。商店街の買い物帰りに出会い数分の間も開けずに裏路地で
互いの乳房を圧しつけ四肢を貪り快楽に溺れあった。
人妻しずゑの乳房は張もあり重くしっとりとした肌でもあり先端に勃起し尖る乳首は硬く。
互いにこすり合えば甘美な快楽に吐息が漏れ絶頂に昇り詰めて快楽を貪りあった。
女同士の営みであれ、外であれば誰かがやって来るかもしれない状況で
互いの四肢を貪り会い、時に恍惚に瞳を潤ませ唾液を垂らすしずゑ。
あの快楽と可愛くも厭らしいしずゑの表情がずっと頭にこびりついているのだ。
勿論、欲に塗れ淫猥に開いた唇を涎で濡らすしずゑの表情だけではない。
互いに圧しつけ合う擦れ合う乳首がもたらす刺激も堪らない。
薄緑のスカートを捲り上げ太腿の間に手を割って無理に入れ締め付ける秘部をストッキングの
上からでも弄れば嬉しそうに態と大きく声を上げしずゑは喘ぐ。
だからこそである。
勿論、外出あれば路地に隠れても誰かが来るかもしてない。確かに其れも悪くはない。
悪くはないかが其れ以上に悶えも切ない。互いの四肢を貪るとしても最後まではたどり着けない。
其のもどかしさも時に快楽であっても切なさと焦燥感が千鶴には強く残った。

勿論、セックスの経験が無いわけじゃないし、寧ろ性欲は強い方でもあろう。
思いを寄せた漢性選手と交際していたこともある。だが其れは思い出したくもない。
自分だけを愛してくれたと思った致し、将来は一緒に暮らすとも信じていた。
「俺より強い女と一緒になったら一生尻に敷かれる。其れは御免だ」
自分とだけ付き合っていると信じていたら弐番目の女であった。
ショックを隠さずに持ち上げたダンベルの柄を握りしめれば潰れて重しがゴトゴトと地面に堕ちる。
その様に恐れおののいて漢が慌てて走り去りまともに顔をも観てくれなく成る。
翌日のスポーツ新聞で可愛げな舞台女優と結婚したと知り、蹴り上げた自販機が見事にも潰れる。
それ以来、時に機会に顔をあわせる事はあっても都会に大猿でも見かけた様に慌てて視線をそらす。
それ以来、まともな漢は寄ってこなくなった。たまに寄って来ると思えば際物好きの変態だったり
自分を女としてみてくれるどころか踏んでくれ虐めてくれ、最後は潰してくれとばかりに世俗の
変態趣味丸出しの馬鹿な奴しかやってこない。
一番身近にいる漢と言っても鬘頭の変態トレーナーと一応モデルの仕事も熟してるから
芸能関係の若手マネージャくらいだ。前者がいつか四肢を舐め回してやろうと狙ってくれば
若い軟弱なマネージャーは自分には若すぎて弟みたいものである。
どちらも恋愛の対象ところ割り切って体だけの関係になれるはずもなかった。

あの日しずゑと出会い文字取り乳繰り合ってから一週間と半分。
頭野中の大半はしずゑの事で一杯である。一杯で有るが不安と当惑が胸を焦がしてる。
欲しくて堪らない癖に旨く思い描けない。大会や競技であれば勝手も判るし
頭の中でイメージもトレーニングも出来る。
だが然しに静瑠もしずゑも女である。互いに女性相手は初めてだとも認めてもいる。
口づけや乳房を圧しつけて愛撫は出来ても女としての最大の歓びを得ることも
与えることも出来ないはずである。代わりに指で慰め合うことは出来るだろう。
それでも漢共の竿の味を知って居れば其れに劣ってしまうのは目に見えてる。
「私に満足させてやることが出来るのだろうか?」
漢と女であれば当然に得られる快楽も趣向が違ってしまえば厄介になるとも初めて知る。


「おいっ。急にどうしたんだよっ」
「帰るっ。今日はもう帰るっ」
ゴツン、ガチャンとトレーリングルームで音がすると携帯の画面を見入ったまま
疾足でしずゑが歩き出てくる。手にはお気入りの刺繍が入ったタオルを握るが汗をもまともに拭いてない。
携帯の画面をまっすぐに覗き込み鬘頭のコーチの前をドカドカと足疾に去っていく。
あれからしずゑとの連絡のやり取りはしてる。
まるで恋人か恋する女学生かとでも言うように結構な頻度でしずゑからメールが携帯には届く。
あの挨拶からで始まり朝ご飯にオムレツを作って夫と食べたとか
今は洗濯をしてると知らせてくれば午後は昼寝と惰眠を貪ったとか、豆といえばそうであるが
色々とどうでも良い事から時に夫の悪口をぼやくと思えば夜伽の中身を暴露してくる。
競技一筋であればこそ一日のスケジュールはガッチリ組んであるし、中々に返信もままならない。
やっと隙間の時間を見つけて返信を返せばすぐにしずゑからも返信が跳ねてくる。
だが然し、しょうがない事で有るとは言えあれからはあえておらずも弐週間になる。







天鼠 蛭姫ノ壱

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